仮想通貨取引所FTXとその関連会社アラメダ・リサーチにリンクされた仮想通貨ウォレットが、2024年1月以降、3890万ドル(約57.4億円)以上のデジタル資産を複数の仮想通貨取引所に送金した。
ブロックチェーン分析企業ピックシールドのデータによると、FTXとアラメダに関連するウォレットは2月に少なくとも700万ドルを取引所に転送した。2月4日には、ウォレットからコインベースに260万ドル相当のイーサ(ETH)、ファルコンXおよびウィンターミュートに110万ドル相当のトン(TON)とファントム(FTM)が移動された。2月6日には、少なくとも330万ドル相当の様々な資産がコインベース、コインベースプライム、ファルコンX、およびバイナンスに移動された。
#PeckShieldAlert #FTX/#Alameda addresses transferred 1K $ETH (worth ~$2.3M) to #Coinbase, 54.5K $RLC (worth ~$117.8K), 2.4M $SNT (worth ~$90.5K), 6.9K $NMR (worth ~$190K), 618K $OXT (worth ~$61K) and 162.5K $POWR (worth ~$48K) to #CoinbasePrime, 103.5K $NEXO (worth ~$90K) to… pic.twitter.com/l9WwjXfgvV
— PeckShieldAlert (@PeckShieldAlert) February 6, 2024
1月には、FTXおよびアラメダと関係した仮想通貨ウォレットが少なくとも3500万ドルを取引所に移動した。1月4日には、コインベースに410万ドル相当のクロノス(CRO)を転送し、1月9日にはコインベースに240万ドル相当のETHと、バイナンスに900万ドル相当の200ラップドBTC(WBTC)を転送した。
1月下旬には、さらに1630万ドルが様々な取引所に移動された。1月17日には、コインベースに890万ドル相当のテザーゴールド(XAUT)と、ウィンターミュートに260万ドル相当のETHを送金し、1月30日にはコインベースに230万ドル相当のETH、バイナンスに130万ドル相当、GSRマーケッツに128万ドル相当の様々なアルトコインを送金した。

これらの資金移動は、倒産した取引所の再建努力と顧客への返済計画の発表の中で行われた。1月31日、取引所の再開を含まないものの、顧客への全額返済に焦点を当てた再建計画を明らかにした。しかし、FTXの弁護士は、顧客への返済は目標であって保証されたものではないと付け加えた。
裁判所での聴聞会の後、再建計画に対する批判が噴出し、弁護士チームの報酬が課題であるとの批判の声も上がった。2月4日には、元米証券取引委員会(SEC)のジョン・リード・スターク氏が、計画を「泥棒による泥棒への強盗だ」と批判した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン