米国の資産運用会社フランクリン・テンプルトンはミームコインに関する投資家向けメモを公開しミームコインには「本質的な価値やユーティリティはない」ものの、急激な利益を生み出す可能性があると指摘している。

3月14日に公開された「ミームコインとそのネイティブネットワーク間の価値」では、ミームコインの値動きは「インターネット上でミームがバイラルになることに似ている」とし、過去1年間で「独特の性質」により人気を博しているとした。

同社は、ミームコインは技術的な知識がほとんど必要とせず、他の仮想通貨と比べて手数料が低く、突発的な利益をもたらす可能性はあるが、価格の変動が大きいと指摘する。ドージコイン(DOGE)は時価総額において最初で最大のミームコインだとし、DOGEが多くのミームコインの創出に影響を与えたと付け加えた。

テスラのイーロン・マスク氏が長らく支持してきたDOGEは、時価総額で260億ドルと10番目に大きな仮想通貨だ。柴犬をテーマにしたこのトークンは、マスク氏がテスラでDOGEでの支払いを可能にすべきだとコメントした後、数時間で14%上昇した。

フランクリン・テンプルトンはさらに、ミームコインは「ネイティブネットワークと強い関係を持っている」と解説し、2023年後半にソラナベースのBONKトークンが台頭したことを例に挙げた。ソラナ上で最初の犬関連ミームコインであるBONKは、過去1年間で5700%以上の急騰を遂げた。

コインゲッコーによると、ミームコイン全体の時価総額は655億ドルにのぼり、仮想通貨市場全体の約23%を占めている。

フランクリン・テンプルトンは、米国で現物型イーサリアム上場投資信託(ETF)の申請を行った企業の1つだ。ファーサイド・インベスターズによれば、同社の現物型ビットコインETFであるフランクリン・ビットコインETF(EZBC)は、新たに立ち上げられた9つのファンドの総合流入額の1.4%にあたる1億6700万ドルの資金流入にとどまり、ライバルに遅れをとっている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン