著者 中村 孝也(なかむら たかや)Fisco 取締役(情報配信事業本部長・アナリスト)

日興證券(現SMBC日興証券)より2000年にフィスコへ。現在、フィスコの情報配信サービス事業の担当取締役。2000年代前半の新規上場(IPO)ブームの際には、IPO担当として1,000社を超える企業の調査・分析を手がけた。Zaif(カイカエクスチェンジ)の親会社であるカイカエクスチェンジホールディングスの取締役なども歴任し、フィスココイン(FSCC)のバリューアップ責任者を務める。

(出典:Zaif「ビットコイン/円」)

ビットコイン テクニカル

ウクライナ情勢の緊迫化、ロシアへの金融制裁の強化により、有事のビットコイン買いが観測されたが、世界がインフレおよび利上げの行き過ぎに怯える状況下、株式市場との連動性が強まりつつある。

ビットコイン価格はテクニカル上、節目節目で上げ止まり、切り返しの動きを見せている。相場が生きており、大きな上昇トレンドが崩れた状況にもない。ただし、足元では強弱まちまちだ。週足ではボックスレンジ線、テクニカル上の指示抵抗線のレンジ内で奇麗に動いているものの、雲の中に潜り込んでしまっている。今少しすっきりしない値動きが続きそうだ。

なお、上昇トレンドが否定されていないことから、大きなボックス(2021年4月高値から6月安値の倍返し)1,100万円弱も1つの上値めどとなるが、その達成には時間を要する状況だろう。

高値を抜けない状況が長期間続き、かつ700万円弱で売りに押されるようであると、トリプルトップの形状が完成することになる。現状程度から400万円まで調整、そこを割り込んだら、比較的長い期間の低迷を覚悟する必要が出てくる。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。