著者 中村 孝也(なかむら たかや)Fisco 取締役(情報配信事業本部長・アナリスト)

日興證券(現SMBC日興証券)より2000年にフィスコへ。現在、フィスコの情報配信サービス事業の担当取締役。2000年代前半の新規上場(IPO)ブームの際には、IPO担当として1,000社を超える企業の調査・分析を手がけた。Zaifの親会社であるZaifホールディングスの取締役でもある。

(出典:Zaif「ビットコイン/円」)

ビットコイン テクニカル

ビットコインの週足チャートは410万円程度の「支持線1」と510万円程度の「抵抗線A」の倍返し610万円を明確に突破、4月に704.4万円まで上昇した。上値めどはボックス倍返しで710万円程度、2月安値455万円を起点とした100%上昇で910万円などであった。

なお、赤丸の箇所2020年8月、同11月末から12月初旬、2021年1月の調整と、その後の上昇時において、ビットコイン価格は100%を上回る上昇率を達成している。約410万円と「抵抗線A」の約510万円の倍返し約610万円は、直近調整後の安値300万円からの上昇率で100%強であった。今回は910万円を達成できなかったことで、従来のパターンが崩れた格好ともなった。

6月に321万円まで調整した後、戻りを試しており、ボックス上限510万円近辺を突破、500万円強~600万円強のボックスに移行し、一時550万円まで戻している。高値704万円から安値321万円に対して、半値戻しである512万円は上回り、テクニカル的には「半値戻しは全値戻し」と言える状況にある。足もとでは調整しているが、雲に沿った上昇になるか否かが注目される。

 

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。