欧州市場における初のイーサリアム・ステーキング上場投資信託(ETF)の導入が、仮想通貨の普及にとって重要な一歩となる可能性がある。
dYdX財団のCEOであるシャルル・ドゥオシー氏によれば、仮想通貨業界は近い将来、ETHステーキングに基づく初のETFを目にするかもしれない。これは仮想通貨ETFの普及において重要なマイルストーンになるという。
EthCCでコインテレグラフのインタビューに応じたドゥオシー氏は、「次の大きな課題は、初のイーサリアムステーキングETFのデビューだ。米国はまだ準備ができていないが、欧州市場や隣接市場がイーサリアムステーキングETFへの道を開くことになるだろう」と語った。
ドゥオシー氏は、次のイーサリアムETFに対して強気の姿勢を示している。実際、ETFは原資産となる仮想通貨に対して大きな資金流入をもたらし、その価格上昇に大きく寄与する可能性がある。ビットコイン(BTC)の場合、ETFは2月15日時点でビットコインへの新規投資の約75%を占めた。
米国でのイーサリアムETF
一方で、仮想通貨業界は米国発のイーサリアムETFの導入を心待ちにしている。これらのETFは来週にもデビューする可能性がある。
米国でのイーサリアムETFのデビューについて尋ねられたドゥオシー氏は、「[イーサリアムETF]の導入は間近だ。もう待てない。数週間以内の話だと思う」と語った。
一部の投資家は資金流入に関して失望を招くのではないかと懸念している。しかし、ドゥオシー氏は、イーサリアムETFが現在のビットコインETFの運用資産(AUM)の約25%を占めると予測している。
「仮想通貨ETFのAUMのうち、75%がビットコインで、25%がイーサリアムになるだろう。なぜなら、欧州市場でリリースされた小規模なETFやETPを見ると、この割合が見られるからだ」とドゥオシー氏は語った。
米国のビットコインETFは1月の導入以来、571億ドル以上のオンチェーン保有を集めている。イーサリアムETFがビットコインETFの流入の25%を再現できれば、最初の6か月で142億ドル以上の流入を記録することになる。
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しかし、ブルームバーグのシニアETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏によれば、イーサリアムETFは資金流入の観点から、ビットコインETFの「脇役」に過ぎないかもしれない。バルチュナス氏はコインテレグラフに対し、「ビットコインは十分な仮想通貨のホットソースのようなものだ。イーサリアムは説明が難しいが、ビットコインの脇役に過ぎない」と語った。