3億6000万ドル相当のイーサ凍結ウォレット、復活案が却下される

 パリティ社が提供するイーサリアムのウォレットにバグがあり、同ウォレット内の通貨の取引が凍結されていた問題で、ウォレットの復活案が提案されていたが、1週間におよぶ投票の結果、24日に否決された。提案は、現在の価格換算で約3億6000万ドル(約393億円)相当の513774.16ETHを保有する587個のウォレットを解凍するため、1つの機能不全のコントラクトを復活させようとするものだった。

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 不慮のイーサリアム資金凍結への対応としてパリティは、資産凍結の解除方法を提案することができるイーサリアム改善提案(EIP)を提出したとするブログ記事を出した。

 4月4日に提出された凍結イーサリアムに関する提案EIP-999は、影響を受けたマルチシグウォレットのオーナーたちが、自分の資産にアクセスできるようにする修正プログラムにより、ウォレットライブラリを復活させることを提案するものだった。提案は、「反対」330票、「賛成」300票、「どちらでも構わない」9票という結果となった。 

 今回のバグは、ある行動をすると、パリティのマルチシグ・ライブラリのオーナーになることができるというものだ。昨年11月、パリティ・ウォレットのユーザー1人が、この脆弱性を偶然つき、マルチシグライブラリを消失させ、ウォレットの機能が停止した。これ以前の17年7月には、パリティの脆弱性により約15万ETHがハッキングされている。新たな脆弱性は、この最初の脆弱性を修復するために変更したコードに欠陥があったため、もたらされた。

 失ったり盗まれたりした資金をユーザーに復活させるか、それともブロックチェーンの不易性を維持するかについての議論は、16年6月に約6000万ドルのDAOハッキング事件が生じて以来盛んとなっていた。

 その後ユーザーの資金を復活させるためのフォークは、フォークを使った資金の返還はいかなる場合もあってはいけないという仮想通貨信奉者たちにより、ハッカーの資産を維持するイーサリアムクラシックの分割へとつながった。