イーサリアムの開発者は、「シャンハイ」ハードフォークを約2週間延期した。

当初は3月下旬とされていたシャンハイ・アップグレードは、4月の最初の2週間以内に展開されることになりそうだ。この延期は、3月2日に開催されたイーサリアム開発者会議で発表された

会議の中で、コア開発者たちは、ハードフォークを3月14日に予定されているGoerliテストネットのローンチの約2週間後に行うこととした。Goerliテストネットは、シャンハイ・ハードフォークがメインネットで展開される前の最終的なドレスリハーサルとなる予定だ。

イーサリアムのコア開発者兼プロジェクトコーディネーターのティム・ベイコ氏は、「メインネットについては通常、発表から少なくとも2週間は必要だと考えている」と述べた後、「14日にGoerliですべてがうまくいき、16日にメインネットを進めることに合意したとすると、最も早い時期で4月の第1週になると思う」と付け加えた。

ベイコ氏は3月2日のツイッタースレッドで、メインネットの日付について明確に合意したわけではないが、「Goerliでうまくいくことを前提に」、3月16日の次回開発者ミーティングの際に日付を決めるとだろうと述べている。

シャンハイ・カペラ(シャペラとも呼ばれる)のGoerliへのアップグレードは、イーサリアムのクライアントとステーキングプロバイダーにとって、シャンハイ・ハードフォークがメインネットで開始されたときにスムーズに通過できるようにする最後のチャンスとなる。

シャンハイ・メインネット・アップグレードにより、ビーコイン・チェーンに張り付けられたイーサリアムの段階的な引き出しが可能となる。

ネットワークの安定性と安全性を維持するため、ETHの引き出しは動的で、その時点で存在するバリデーターの数に依存することになる。バリデータは、出口キューと引き出し期間を含む2段階のプロセスを経る必要があるため、時間の経過とともに徐々に行われることになる。

現在ビーコンチェーンには1710万ETHがステーキングされており、全供給量の14%強を占めている。現在の市場価格では約280億ドルの評価となる。

さらに、シャンハイはステーキングプロバイダーにとっても強気とされている。現在、ステーキングされたETHは、イーサリアムのコンセンサスレイヤーがローンチされた2020年12月以降、ずっとビーコンチェーンにロックされている。

Lidoのような流動的なステーキング・プラットフォームは、ステーキングされたETHに対してより柔軟でより良い利回りの機会を提供するため、シャンハイ後の数ヶ月間に担保が流入する可能性がある。