ビットコイン(BTC)が苦戦している一方で、イーサリアム(ETH)は今週に新たな関心を呼んでいる。イーサリアムの過去24時間の取引高はBTCを大幅に上回っている。

しかし、一部のETH支持者が示唆しているように、イーサリアムの取引高がBTCの2倍以上になるのにはまだまだ長い道のりだ。5月25日、CoinGeckoのスクリーンショットがツイッター上の仮想通貨界隈で流布された。これはイーサリアムの1日あたりの取引高が1150億ドルとなり、ビットコインの530億ドルを大きく上回っていた。

CoinGeckoの共同創設者兼COOであるボビー・オン氏は、APIエラーもしくは他の原因でスクリーンショットに示されているデータは正確ではないとコインテレグラフに語った。ほかの原因としてはEXX取引所で報告されている仮装売買によるETH取引高の急騰だという。

オン氏は、CoinGeckoがEXXからのデータフィードを無効にしたと述べている。CoinGeckoは現在、ビットコインの取引高は502億ドルであり、イーサリアムが過去24時間でBTCより20%多い約600億ドルだったと示している。

イーサリアム取引高の急増は、機関投資家向けファンドマネージャーであるグレイスケールのイーサリアムトラスト(ETHE)への関心の高まりと一致しており、ETHEはスポット価格に比べて最大11%のプレミアムが付いている。一方、グレイスケールのビットコイントラストは3月からディスカウント価格で取引されている。これは、一部の機関投資家がビットコインではなく、イーサリアムの方に焦点を合わせていることを示唆している。

イーサリアムへの関心の高まりは、ゴールドマンサックスのリポートも寄与しているだろう。ゴールドマンサックスのレポートでは、イーサリアムが「価値の保存手段としてビットコインを追い抜く可能性が高い」と 言及した後、イーサリアムの取引高はビットコインを追い抜いて急増した。

レポートでは、イーサリアム上に構築されている分散型金融(DeFi)や非代替性トークン(NFT)エコシステムの成長などに注目している。