主要ポイント:

  • 今週、イーサはビットコインを上回るパフォーマンスを記録し、3,000ドルを回復

  • ETH/BTCは200日移動平均線を上抜け、RSIも3年ぶりの下降トレンドを突破

  • フラクタル分析では、短期的なターゲットを4,000ドル、中長期では18,205ドルと予測

イーサリアム(ETH)は2月1日以来となる3,000ドル回復を果たし、今週の取引で3,090ドルの高値を記録するなど、ビットコイン(BTC)を上回る値動きを見せている。火曜日、ビットコインが11万6,500ドルまで下落する一方で、ETHは日次で上昇を続けている。

この上昇の背景には、ビットコインからアルトコインへの資金のローテーションがあるとみられる。アナリティクス企業スイスブロックによれば、ビットコインの過去4回の強気局面は15〜30日間続いており、現在の上昇はその12日目にあたる。利益確定が進む中、資金がETHなどのアルトコインに向かっている可能性があるという。

Bitcoin trend expansion signal. Source: Swissblock/X

この動きは、ETH/BTCチャートにも表れている。1日足チャートでは5月24日以来となる構造的な強気転換が示されており、ETH/BTCは1年ぶりに200日移動平均線を上抜けた。これは中長期的な強気シグナルとされる。

Ether/Bitcoin one-day chart. Source: Cointelegraph/TradingView

さらにETH支持派のテッド・ピローズ氏は、ETH/BTCの週足RSIが3年続いた下降トレンドを突破した点を指摘。加えて「ゴールデンクロス」も間近に迫っており、構造的なトレンド転換を裏付ける要因になっているという。

ビットコインのドミナンスが低下する中、こうしたテクニカル指標の変化は「アルトシーズン(アルトコイン主導の相場)」の到来を示唆しているとみられる。

ETHは今回のサイクルで1,110%上昇するのか

仮想通貨アナリストのMerlijn The Trader氏は、ビットコインの2018年〜2021年の相場サイクルと類似したフラクタル分析を発表。これによれば、4月の安値1,550ドルからの上昇が「垂直フェーズ(vertical phase)」に突入し、最大1,110%上昇して1万8,205ドルに達する可能性があるという。

このシナリオは、「63%の調整後に342%の回復」というパターンを想定しており、過去のビットコイン強気相場と酷似している。実際、ETHは第2四半期にかけてすでに100%近く反発しており、初期的なフラクタルのブレイクアウトが始まっているとされる。

Ether Bitcoin fractal analysis by Merlijn. Source: X

もっとも、こうしたフラクタル分析はあくまで視覚的・投機的なものであり、実証性に乏しく、正確な予測とはならない点には注意が必要だ。それでも、過去相場との類似性が強気派の期待を高めているのは事実である。

よりテクニカルに焦点を当てたアナリストのDaan Crypto氏は、「ETHは18か月にわたるサイクルレンジの上半分に突入した」とし、短期的なターゲットとして4,000ドルを挙げている。

同氏はX(旧Twitter)において「ETHはサイクルレンジの上半分に突入した。高時間足で注目すべきは2.8万ドルと4万ドルだけだ。それ以外はノイズにすぎない」と述べている。

ETH analysis by Daan Crypto. Source: X

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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