今月末に5周年を迎えるイーサリアム(ETH)が好調だ。
コインゲッコー(CoinGecko)によると、2020年第2四半期(4−6月期)のイーサは69.3%上昇。ビットコイン(BTC)の42.5%、主要5通貨の平均である22%を大きく上回った。
また、イーサのアクティブなアドレス数も増えている。
コインメトリックスによると、過去7日間でそれぞれアクティブなアドレス数が50万アドレスを突破。イーサリアム史上、同じ現象が起きたのは、イーサが過去最高値である1400ドルをつけた2018年1月だった。
今回、アクティブなアドレス数の増加を牽引しているのは、価格ではなく分散型金融(DeFi)やイーサリアム基盤のステーブルコインの急成長だ。イーサリアムブロックチェーンの1つの規格であるERC20の活動状況が、アクティブなアドレス数と連動していると考えられる。
イーサリアム基盤のステーブルコインでは、米ドルと連動するテザー(USDT)やUSDコイン(USDC)、パクソス(PAX)におけるアドレス数の増加が3月以降で堅調だった。テザーとパクソスのアクティブアドレス数は6月初頭にピークを迎えた。USDコインは、現在も増加を続けており、過去最高水準付近で推移している。
(出典:CoinMetrics「テザー(USDT)やUSDコイン(USDC)、パクソス(PAX)のアクティブアドレス数(イーサ基盤)」)
また、分散型金融(DeFi)トークンでは、カイバーネットワーク(KNC)が急増している。保有者がトークンをステーキングすることでガバナンスに関与できるようにするアップデート期待が背景にあり、7月に過去最高をつけた。
一方0x (ZRX)は5月の急増ほどではないが堅調に増加。メーカー(MKR)も、6月のピーク時ほどではないが、比較的堅調に増えている。
(出典:CoinMetrics「カイバーネットワーク(KNC)、0x (ZRX)、メーカー(MKR)のアクティブアドレス数(イーサ基盤)」)