ビットコイン保有企業メタプラネットは、米国のトランプ大統領の息子であるエリック・トランプ氏を新設したストラテジック・ボード・オブ・アドバイザーズのメンバーに任命した。同社によれば、「世界的なビットコイン経済のリーダーとしての地位を強化する」ことが狙いだという。

メタプラネットのサイモン・ゲロビッチCEOは、3月21日のXでエリック・トランプ氏起用の理由について説明した。

「彼のビジネス感覚、ビットコインコミュニティへの情熱、そしてグローバルなホスピタリティに関する見識は、当社が世界有数のビットコイン財務運用会社となるというビジョンの実現を加速させる上で極めて有益である」

メタプラネトは、エリック・トランプ氏について、「世界的に著名なビジネスリーダー兼起業家であり、
不動産、金融、ブランド開発、戦略的事業成長の分野で豊富な経験を有し、デジタル資産の普及を支援する主要な声の1人」であると評価している。

メタプラネットは、「世界的に著名なビジネスリーダーであり起業家である彼の参画は、当社の目標に大きな貢献をもたらす」と付け加えた。

今回の人事は、ビットコインの採用促進に尽力する影響力のある人物や有識者、スピーカーらによる諮問体制を構築するという同社の戦略の一環だという。

BitcoinTreasuries.NETによると、メタプラネットは現在、3050BTC(約41億ドル相当)のビットコインを保有している。

日本拠点の投資会社であるメタプラネットは、2025年末までに少なくとも1万BTCを保有するという目標を掲げている。サイモン・ジェロヴィッチ氏率いる同社は、2025年の最初の約11週間で1288BTCを取得しており、これは2024年と比較して取得ペースが大幅に加速しているものの、目標達成にはなお届いていない状況だ。

一方、エリック・トランプ氏は、トランプ家が関与する分散型金融プラットフォーム「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」の主要メンバーでもある。同プラットフォームは2025年3月に第2回トークンセールを実施し、これまでの資金調達総額は5億5000万ドルに達している。

分析プラットフォームのアーカム・インテリジェンスによれば、トランプ関連のこのプラットフォームは現在、8080万ドル相当の仮想通貨を保有している。また、エリック・トランプ氏は最近、自身の仮想通貨ポートフォリオにビットコイン、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、スイ(SUI)が含まれていることを明かした。