仮想通貨冬の時代(クリプトウィンター)がもたらした寒風のために世界的な仮想通貨の採用が減速する一方で、新興市場は仮想通貨採用を測定する指標で高所得国を上回るっている。

ブロックチェーンデータプラットフォームのチェイナリシスは、「2022 Global Crypto Adoption Index」と題したレポートで、世界の数百万件の仮想通貨取引、ウェブトラフィック、その他のオンチェーンメトリクスを分析し、仮想通貨導入の観点からどの国が上位にあるかを判断した。

その結果、仮想通貨の導入という点では、新興国が牽引していることがわかった。データによると、ベトナム、フィリピン、ウクライナ、インド、パキスタン、ナイジェリア、モロッコ、ネパール、ケニア、インドネシアなどの低中所得国が、総合指数のスコアで上位20カ国に位置し、ベトナムが1位だった。

ブラジル、タイ、ロシア、中国、トルコ、アルゼンチン、コロンビア、エクアドルなどの高中所得国もランクインしており、高所得国の上位ランクインは米国と英国のみ。日本は26位だった。

また、採用ランキングとは別に、弱気市場の中で採用が遅くなったとはいえ、採用レベルは2020年の強気相場前の業界よりも高いことも報告されている。