著者 DMM Bitcoin マーケットレポート

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世界株に対してトレンドを崩す暗号資産

Tradingviewより作成

上図は2021年1月からの暗号資産時価総額と代表的な株価指数であるMSCI ACWI※の価格比較をしたグラフである。

※MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)が算出・公表する世界の株式時価総額の85%をカバーするオール・カントリー・ワールド・インデックス

暗号資産時価総額は、5月10日をピークに約1兆ドル(約110兆円)の下落となる一方で、MSCIは100ドル近辺を維持し堅調に推移している。

暗号資産は、米国発の悪材料(テスラ社のBTC決済中止)やチャイナ発の悪材料(銀行と決済企業に暗号資産関連サービスの禁止措置を実施)から、下落基調を強めている。

一方の株式市場は、約110兆円失った暗号資産に対して、グローバル投資のベンチマークとしても採用されるオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)をみると、一時的な下落もみられたものの、暗号資産時価総額と比較して2021年の上昇トレンドは崩れていないことがわかる。

2021年相場は株高・暗号資産高が進んだものの、ここにきて暗号資産に暗雲が漂う展開となっている。

本日は暗号資産の下落基調と騰落率の過去データから今後の動きを検証してみたい。

過去の月中最大下落幅(始値から安値までの変動幅)をランキングしたものが以下となる。ここから、月中の下落の目安が図れるか、過去の下落率を確認したい。

BTC(ビットコイン)の2013年から現在までの月足が陰線であった月の始値から安値までの変動幅を10位までランキング

最も下落した月は2013年12月の66.9%となり、米国の金融緩和の終焉となるテーパリング開始の直前期間に生じた下落が下落率1位となった。

直近の大きな下落は2021年月5月となり、49.6%という急落劇をみせている。

価格変動率でみると月単位では2017年の暗号資産バブルの終焉である2018年1月の46.5%を超えた動きをみせていることがわかる。

翻って足元の状況をみてみると、今月6月の下落率は執筆時点で22.3%程度であり、過去の大きな下落率に対して、半分から1/3程度の下落である。

投資家層のセンチメント悪化が加速するならば、さらなる下落も想定されることが過去の下落率ランキングから読み取れる。

6月の始値が402万円であり、5月同様の49%前後の下落を想定するならば、2020年11月以来となる200万円までの下落も可能性としては考慮に入れておく必要があろうか。

さらに、2013年12月同様の66.9%級の下落を想定するならば、2019年6月高値に相当する150万円までの下落となり注意が必要だ。

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。