ビットコイン(BTC)の価格はローカル安値である10万8650ドルから5%上昇し、複数の指標がこの水準が底値だった可能性を示唆している。

エンティティ調整休眠フローが底値を示唆

ビットコイン市場が底をつけたかどうかを測る指標の1つが「エンティティ調整休眠フロー」である。これは現在のBTC時価総額と年換算休眠価値(ドル建て)の比率を示す。

歴史的に、この指標が25万(下図の赤丸)を下回ると「良好な買いゾーン」とされ、価格の回復局面や調整終了に先行することが多かった。先週木曜にこの数値は13万3300まで低下している。

BTCのエンティティ調整休眠フロー Source: Glassnode

過去には、この指標が25万をブレイクアウトした場面で大幅な強気相場が始まった。たとえば2021年7月にビットコインが底を打ち、新たな強気相場に転じたケースでは、この指標がグリーンゾーンに入った。その後、ビットコインは11月10日に6万9000ドルの最高値を記録した。

今回も強気シグナルが点灯しており、価格は現在水準から上昇し、短期的に最高値を試す可能性がある。

さらに、ビットコインのSOPRも1.5まで下落しており、これも歴史的にローカルボトムと一致してきた水準である。

短期保有者の含み損益がマイナス転換

ビットコインの短期保有者(155日未満保有)の純未実現損益(NUPL)はマイナスに転じ、直近の買い手にストレスがかかっていることを示している。

オンチェーン分析企業グラスノードは月曜のX投稿で「短期保有者の投げ売りは市場リセットの局面を示すことが多く、その後の再蓄積の土台になる」と指摘した。

BTC長期保有者のNUPL. Source: Glassnode

仮想通貨インフルエンサーのジャック氏も「歴史的に、この投げ売りゾーンはローカルボトムを示すことが多い。早期の蓄積期を示すシグナルだ」と火曜にXへ投稿した

実際、短期保有者NUPLのマイナス化は弱気市場や調整局面で価格の底と一致しており、売り手が消耗しているサインとされる。売り圧力が弱まれば、長期保有者や新規買い手の需要が価格を安定させ、上昇を後押しする可能性がある。

たとえば4月にはNUPLがマイナスを示した後、BTC/USDは7万5000ドル割れから反発し、6週間で65%上昇して12万4500ドルの最高値を更新した。

チャート形状も底打ちを示唆

9月18日以降の値動きは、12時間足チャート上でV字型パターンを形成している。木曜にビットコインは7.8%下落して10万8700ドルの安値をつけたが、その後は買いが集まり急反発し、現在の水準に戻った。

相対力指数(RSI)は売られ過ぎ水準の27から53まで回復し、上昇モメンタムが強まっている。V字型パターンを完成させれば、ネックラインである11万8000ドル付近まで上昇する可能性があり、現在値からさらに4%の上昇余地がある。

BTC/USD 12時間足チャート Source: Cointelegraph/TradingView

日足チャートではダブルボトムが形成されつつあり、11万8000ドルの抵抗を突破すれば、12万4500ドルの最高値回帰が見込まれる。この場合、現在値から10%の上昇となる。

BTC/USD 日足チャート Source: Cointelegraph/TradingView

仮想通貨アナリストのマシュー・ハイランド氏は「市場構造は非常に明確だ」と述べ、日足でのダブルボトムや逆三尊からのブレイクアウトを指摘した

「半減期後の第4四半期に入ったが、歴史的にビットコインはサイクル高値をつけてきた」と同氏は付け加えた。

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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