分散型物理インフラネットワーク（DePIN） さらなる普及には一貫したストーリーが必要＝Web3企業幹部

分散型物理インフラネットワーク（DePIN）は、大規模な普及に向けて進むために、一貫したストーリーテリングの欠如を克服する必要がある。ムーブメントラボの共同創設者ルシ・マンチェ氏がコインテレグラフのインタビューで話す。

マンチェ氏によれば、DePINには多くの多様で高度に技術的なユースケースが存在するため、一般の人々にプロジェクトをアピールしたり、製品と市場の適合性を達成することが難しい場合がある。

それにもかかわらず、この分野の未来は明るいとマンチェ氏は述べ、米国のドナルド・トランプ大統領の仮想通貨に友好的な政策が希望の理由であると指摘した。

「米国でトークンが発行されることは非常に大きな出来事になるだろう。トランプ氏が最近数週間の間にこれについて話していたと思う」とマンチェ氏は語った。

2025年に、米国でデジタル資産に関する規制が明確化され、過去の制限が緩和されると予想される中、DePINはベンチャーキャピタルが注目する仮想通貨セクターの1つとなっている。

DePIN: 仮想通貨で最も多様なセクター？

分散型物理インフラネットワークは、通信ネットワークから自動車のデータ収集、クラウドストレージまで、多岐にわたる幅広いユースケースを特徴としている。

ヘリウムは、分散型通信ネットワークであり、従来の通信サービスを革新し、通信が届かないエリアへのカバレッジ拡大を目指している。

2024年7月、ヘリウムモバイルは最初のロードマップ後のアップデートを発表し、カバレッジの拡大、サードパーティハードウェアとの互換性向上、および通信相互運用性パイロットプログラムを開始した。

また、集中型クラウドストレージサービスも分散型インフラや分散型ネットワークによる大きな変革が見込まれている。

その一例として、ファンクションランドのFxBloxデバイスとFulaネットワークが挙げられる。これらは、テック企業が提供するクラウドベースのストレージの代替として、ユーザーに分散型のデータストレージを提供している。

分散型物理インフラネットワークは、法執行を分散化し、その管理をコミュニティの手に戻す手段としても提案されている。

2024年7月に匿名ライターのルフィストトル氏が執筆した記事によれば、レーダーアレイ、弾道測定装置、分散型監視システムなどがトークン化を通じて完全にコミュニティ所有にすることが可能であると述べられている。

さらに、コミュニティパトロールの分散型自律組織（DAO）は、警察力の管理をコミュニティに直接コントロールさせる手段となり得るとも指摘されている。