新たな分散型グローバルプラットフォームが、配信者の収入アップをサポートし、忠実な視聴者から寄付を簡単に受け取れるようなブロックチェーン駆動のエコシステムを構築することを目指している。

DeStreamによればeスポーツの市場は成長を続けており、その結果、ツイッチやユーチューブ、ミクサーといった人気ストリーミングサービスの視聴者が1四半期に平均10%増加している。それに伴い、ファンから配信者に寄付される謝礼の合計額も増えている。同社のプレゼンではスーパーデータ・リサーチ社のデータが紹介され、プロゲーマーへの寄付額が昨年だけで8億ドル近くに達していることが示されている。

DeStreamは、まずユーチューブやツイッチ、ミクサー、アフリカTVといったストリーミングサービスにエコシステムを統合すると発表した。それらの統合により、DSTトークンが配信者の間で広く使用され、他のICOよりも強力な基盤が整備され、プロジェクトを継続させることができると想定されるため、トークンの当初価格が上がる可能性を考えている。一方、ゲーマーは用意された支払いゲートウェイによる高額な手数料に直面している。DeStreamはその手数料を大幅に下げ、1回の取引につき0.77%とするつもりだ。

DeStreamはまた、コンテンツ作成者が、これまで一流の才能を持った者しか利用できなかった収入源に簡単にアクセスできるようにしたいとも考えている。DeStreamのインフラにより、広告主が新たな才能とともにキャンペーンを立ち上げることができるとしている。またビッグデータを活用して、広告プロモーションがしかるべき対象に届き、最大限可能な影響を得られるようにしていくという。

再度コンテンツに焦点を当てる

DeStreamによれば、同社の一連のソリューションにより、配信者にとって邪魔な要素が減り、上質な配信を生み出すことに集中する機会が得られるという。ストリーミングプラットフォームとしての設計はされておらず、既存のプラットフォームとの統合を意図している、と同社は強調する。

視聴者を引きつけるため、配信者は「ほぼどんなアイデアでも実行できる」、スマートコントラクトのテンプレートを数十個使うことができる、とプラットフォームのホワイトペーパーは述べている。ファンも、トークンを使った生投票のような機能を使って憧れの対象と深く関与できるため、恩恵を受けることになる。ストリーミングの最中、受け身の視聴者ではなく積極的な参加者になることができるのだ。また内部にマーケットプレイスがあるため、一か所でスキンやゲーム内グッズが購入できる。

DSTトークンはエコシステムの心臓部となり、多数の機能を提供するという。視聴者が寄付するのを可能とするだけでなく、配信者は広告主と関与することで報酬を受け取ることができる。DeStreamは配信者が簡単に資金を引き出せるようになることを目指しており、将来的にデビットカードを導入して資金管理をさらに簡素化し、報酬を店舗で使用したり、ATMから現金を引き出せるようにしたいとしている。

同社はまた、「Worldwide Streamers Association」という非営利団体の設立も手がける。業界を維持・発展させ、プロが自らの経験を共有し、トレーニングを授けることを目標とする。将来的に、この団体がマーケットのプロモーションやビジネスを盛り上げる一助となることも期待される。

次なるレベルへ

DeStreamは、将来の優先目標を示した詳細なロードマップを発表している。来年前半にはプラットフォームのアルファ版(モバイルアプリを含む)を稼働させ、ブロックチェーン基盤の投票システムを開発することを予定している。後半はマーケットプレイスのベータ版を立ち上げ、「DeStreamフェスティバル」という年次イベントを開催する予定だ。検証を経て、モバイルアプリも初めてリリースされることになっている。

トークンのパブリックセールは今月30日に終了する。

DeStreamの共同創業者で社長を務めるのはアナール・メクティエフ氏。ブロックチェーンの専門課程を複数受け持っており、15年以上のソフトウェア開発経験がある。もう一人の共同創業者でCFOを務めるのはタチャット・イグティアン氏。タグラインにおいて、ウェブ開発で最も影響力のある50人に挙げられたことがある。

 

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