仮想通貨(暗号資産)ビットコインは今週、驚くほどの上昇を見せた。コインテレグラフやコインマーケットキャップからのデータは、9400ドルに到達した時に記録的な取引量があったことを示しているが、これは投資家が待望している強気市場が始まったことを意味するものではない。
(出典:coin360 5月1日午前10時00分)
特に30日は過去24時間で7700ドルから9400ドルまで急上昇した。歴史的に見ると1日に1000ドル以上上昇した後には常に大規模な修正が起きている。
実際にいくつかのテクニカル指標は短期的に修正が起こる可能性を示唆している。
最も注目すべきなのは相対力指数(RSI)が72と買われ過ぎを示していることだ。
ビットコインは深刻な下落を引き起こす要因
ビットコイン価格は9400ドルを突破し、3つの主要なトレンド転換ポイントを突破した。それは200日単純移動平均線(SMA)と200日指数平滑移動平均線(EMA)、3600ドルから14000ドルの間で計算されたフィボナッチリトレースメントレベルの61.8%を突破したことだ。
通常、ビットコインは反落の兆候なしに3つの主要なレジスタンス領域を上回ることはない。こうした状況ではトレーダーが利益を得ようとするために急落する可能性がある。
ケーンアイランド・オルタナティブアドバイザーズの認定オルタナティブ投資アナリストを務めるティモシー・ピーターソン氏はビットコイン価格か1000ドル以上上昇した後に過去平均して7日後に5%、30日後に21%、90日後に38%の下落があったことを指摘した。
(出典:Timothy Peterson)
10%〜20%の動きの後では短期的に市場構造が変化していることから、価格大きく下落する傾向がある。
市場では多数派がショートからロングへと移行し、大規模なロングスクイーズ(買いが多い時に価格を下落させることでストップロスを促し、さらに下落させること)が発生する可能性が高くなる。
例えばビットメックスではイーサ(ETH)先物のスワップ金利手数料は0.11%を超えている。これはトレーダーが10万ドルのロングポジションを行なった場合、トレーダーが8時間ごとに110ドル、つまりは毎日330ドルを支払ってポジションを維持しなければいけないことを意味している。
仮想通貨の価格が下落し始め、勢いを失うと高額な手数料がロングホルダーにポジションの調整を促し、市場の下落につながる。