著者 松田康生 (まつだやすお)FXcoin シニアストラテジスト
東京大学経済学部 国際通貨体制専攻 三菱銀行(本部、バンコック支店)ドイツ銀行グループ(シンガポール、東京)を経て2018年7月より現職。 短国・レポ・為替・米国債・欧州債・MBSと幅広い金融市場に精通
Review
殆ど動意無い
週末のBTC相場は動意の薄い展開。ほぼ横ばい圏での推移となったが、100万円近辺では底堅さを見せている。 米中摩擦の緩和やクレイグ・ライト氏の裁判の影響もあり上値の重い展開が続いていたBTC相場だが前日に続き金曜日も一時100万円を割り込んだ。しかし、その水準では押し目買い意欲の強さを確認すると、香港での⺠主派リーダーの一⻫逮捕の報などもあり若干切り返した。しかし、逮捕された活動家が即日釈放された事も103万円近辺で上値を重くすると、31日に禁止されていた抗議活動が過激化し、警察隊が威嚇射撃を行ったが、あまり動意を見せなかった。翌1日には抗議隊が空港へのアクセスを妨害、再び欠航も出る騒ぎとなり、また予定通り米国が報復関税第4弾を発動、中国も即時に報復発動したが、市場の反応は薄かったが、今朝方若干買い優先で推移している。
Outlook
まずは10,000ドル
本日のBTC 相場は底堅い展開を予想する。ここ2週間の動意の薄い展開が辻ているが、値動きを見ると米ドルで10,000ドルのを中心に上下を続けている。これは同水準のオプションのストライクが影響している可能性を指摘 したが、そうしたテクニカルな要因に振らされるのは夏休みシーズンで市場が薄くなっている事が一因と考える。 金融市場の夏休みシーズンは米第一月曜日レーバーデイで明けると言われており、明日から本格化する。本日のところは、まずは10,000ドル回復をトライする展開か。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。