チェコの仮想通貨取引所ナカモトXの共同創業者が、マイニングで発生する余分な熱を使って食用農作物を育てる、ブロックチェーン・ベンチャー企業を立ち上げる。すでに5エーカーの温室でトマトの栽培に成功した。マイニング熱の再利用事業は今後増える見通しだ。

 3月10日に行われたツイッター会議で、ナカモトXの共同創業者カミル・ブレヒャ氏は、ビットコインサーバーの熱を利用するための特注ハウジングをスタッフが制作し、その熱を温室に送ってトマトを育てていると明らかにした。マイニング作業はバイオ廃棄物から得た電力を使って行う。

 これまで秘密裏に進められてきたこのプロジェクトで、初めて作物が育った。「暗号トマト=クリプトマト」の誕生だ。

 

 3月11日
 @Hashmandu
 @KamiBrejchaへの返信
 どこでどうやって実現させたのか、詳しく知りたい。すごくいいね!

 @KamilBrejcha 「コインテナ」と呼ぶものを開発して地下室に置き、熱を温室に吹き込んでいる。まもなく、もっと詳しい情報を明かすよ。

 仮想通貨マイニングが環境に与える影響や、そこから発生する余分な熱への対処に関する問題は、業界の内外で今年、議論の的になっている。

 ブレヒャ氏は「まもなく普通の店で(クリプトマトを)買えるようになるが、まだこのブランドについて詳しくは話せない」と述べている。

 ブレヒャ氏は当初、医療用大麻の栽培を計画していたという。しかし、法律上のハードルが高く、農作物に変更した。

 「現地の規則が厳しく、残念ながら医療用(大麻)栽培の免許が取れなかった。だから代わりに、トマトや他の野菜を選んだ」と、ブレヒャ氏は話した。