4日の仮想通貨相場は比較的小動きだった。ビットコイン(BTC)が6500ドル以上の水準を維持したほか、他の主要仮想通貨はほぼ保合いの状態が続いた。バイナンスの取引一時停止はあまり材料視されなかったようだ。一方、イギリス政府からはブロックチェーンに好意的なニュースが飛び込んで来た。
Market visualization from Coin360
ビットコインは、執筆時点で6752ドルで取引していて、24時間でほぼ3%の上昇だった。先月30日から続いた上昇相場は一服したものの、ビットコインは、ファンドストラットのロバート・スライマー氏が先週、下落トレンドの反転を見極めるポイントとして指摘した6300ドルのレジスタンス水準を十分に上回る水準で推移している。
Bitcoin price chart. Source: Cointelegraph Bitcoin Price Index
イーサリアム(ETH)は、477ドル付近で推移しており、過去24時間では約2%の上昇。今週の最高値は483ドルで執筆時点における週間での上げ幅は8%だ。
Ethereum price chart. Source: Cointelegraph Ethereum Price Index
コインマーケットキャップによると、時価総額トップテンの仮想通貨のうちカルダノ(ADA)以外は全てプラスで推移している。カルダノは過去24時間で1%下落した。執筆時点では0.158ドルで取引されている。
仮想通貨市場全体の時価総額は執筆時点で2770億ドルと昨日からほぼ横ばい。29日につけた今週の底値である2326億ドルからは大幅に回復している。
Total market capitalization of all cryptocurrencies from Coinmarketcap
先月末からの上昇相場が一服する中、セキュリティーに関するトラブルには早急な対応が求められる。投資家の自信を失わせないようにすることが大事だ。
世界最大の仮想通貨取引所バイナンスは、シスコイン(SYS)の取引に異常が見られた後、3日に取引を緊急停止したが現在は再開した。バイナンスの取引高は、過去24時間で15億ドル以上だ。詳細は分かっていないが、シスコインの異常取引とは、1シスコインが96ビットコイン(約64万ドル)されたことのようだ。バイナンスは全ての不規則トレードを取り消し、利用者保護のために様々な施策を発表した。
ブロックチェーン技術にポジティブなニュースはイギリスから来た。英国の閣僚の一人が4日、政府に対して「ブロックチェーンを使って社会に自由を取り戻し、効率化を促し、信頼を取り戻すことで、リーダーシップを見せようじゃないか」と呼びかけた。