来年中にビットコインなどの現物取引や先物取引の開始を目指している仮想通貨取引所のErisXが資金調達ラウンドシリーズBを実施し、フィデリティ・インベストメンツやナスダック・ベンチャーズなどから2750万ドル(約31億円)を調達したと、ロイターが12月4日報じた。直近、ビットコイン相場の低迷によって総悲観的なムードが業界を漂う中、海外では今回のような大型の資金調達のニュースなど将来的に明るい材料も出てきている。
ロイターによると、ErisXは米規制当局の承認を待っている段階で、来年中にはビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)のスポット取引や先物取引の開始を予定しているとの事。
ナスダックはロイターの取材に対し、今回の資金調達ラウンドへの参加を認めたが、出資額を明らかにはしなかった。また、フィディリティはこれまでに今回の件について、同社の取材に応じていない。
ナスダックとは、世界最大の証券取引所の一つ。ナスダックの正式名称は店頭銘柄気配自動通報システム。1971年に設立され、ニューヨークに本社がある。この取引所は、ソフトウェアやエレクトロニクス、デバイスなどのハイテク企業の株式をカバーする。同社の活動は米証券取引委員会(SEC)によって規制されている。ナスダックは仮想通貨取引に積極的な姿勢を見せている証券所の一つでもある。
今回の資金調達ラウンドの目的について、ErisXのトーマス・チッパスCEOは「従業員を増やし、社内体制をより固めて、規制の導入が進むデジタル資産のマーケットに対応していく為」と語っている。
今年10月にも、米証券会社TD Ameritradeや投資会社DRWホールディングス、高速取引業者Virtu FinancialらがErisXへの投資を行なっている。ロイターによると、その10月の資金調達ラウンドには未公開株式を扱うValor Equity PartnersやCBOEグローバル・マーケッツなども参加していたとされる。
その他、ブルームバーグがErisXについてビットコインキャッシュ(BCH)にも対応する予定と報じていたが、今回のロイターの報道では触れられていない。
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