スイスのダボスで開催されている世界経済フォーラムで、台湾の政治家ジェーソン・シュー氏が金融活動作業部会(FATF)のトラベルルールへの準拠を目的として、イニシアティブの重要性を強調した。シュー氏は台湾で「クリプト議員」の異名を持つなど、仮想通貨の普及に尽力している人物として知られる。

シュー氏は昨年11月に発表された「オープンVASP」イニシアティブが、世界の仮想通貨取引所がFATFトラベルルールへ準拠するためのサポートに貢献していることを賞賛。「オープンVASP」は世界の仮想通貨取引所が中央管理されることなく、トラベルルールに準拠するためのソリューションを提供することを目的にインターナショナル・デジタル・アセット・エクスチェンジ・アソシエーション(IDAXA)が立ち上げたもの。

また、シュー氏はトラベルルール準拠に向けた、VASP間の共通言語を作るワーキンググループ「JWG-IVMS」の重要性についても指摘。

「コミュニティ主導のイニシアチブと、グローバルレベルでのIDAXAの包括的なサポートにより、仮想通貨サービス事業者は変化により効率的に対応でき、コンプライアンスに関わるコストを削減できる」として、オープンVASPとともにJWG-IVMSの重要性を強調した。