米証券取引委員会(SEC)のゲーリー・ゲンスラー委員長が27日、ビットコイン(BTC)がコモディティであることを肯定したことで、ツイッター上で仮想通貨関係者を困惑させた。グレースケールが提案するビットコイン上場投資信託(ETF)への影響や、なぜイーサ(ETH)が言及されなかったのかなどの疑問が投げかけられた。

ゲンスラー委員長は27日にCNBCのSquawk Boxで多くの仮想通貨金融資産が証券としての重要な属性を持っている一方で、ビットコインはコモディティに該当する「唯一のもの」であると述べた。

"全てのトークンについて話すつもりはないのだが、ビットコインのようなものについて、私の前任者や他の人は、これらがコモディティであると言っている"

グレースケール・ビットコインETF

この発言は、グレースケールのビットコイン投資信託(GBTC)を現物ベースのETFに変換する申請の期待を蹴散らした。この申請は、7月6日にSECから可否判断が行われる見込みだ。

ブルームバーグ・インテリジェンスのETFアナリストであるジェームス・セイファート氏は、ゲンスラー委員長の発言はビットコインにとってポジティブだが、来週にグレースケール社のビットコイン現物ETFが承認されるには不十分かもしれないと、ツイッターに投稿した。

ブルームバーグのシニアETFアナリストであるエリック・バルチュナス氏も同様のコメントを出し、GBTCがETFへの転換を許可される可能性は0.5%しかないと指摘した。

ETHについては言及せず

ツイッター上の仮想通貨ユーザーは、規制当局と商品先物取引委員会(CTFC)が以前、イーサがビットコインと同様にコモディティであると合意したにもかかわらず、ゲンスラー委員長がイーサをコモディティにするかどうかの言及を控えたことも話題になった。

ビットコインにポジティブ

とはいえ、ビットコインに関するゲンスラー委員長の見解は、ビットコインにとってポジティブなものと見なされている。

ビットコイン強気派のマイケル・セイラー氏は、CNBCの動画を250万人のツイッターフォロワーにシェアし、ビットコインは準備資産として不可欠であり、政府や機関が経済を成長させるためのデジタル資産として支援することが可能になると付け加えた。

さらに、ブロックチェーン・インベストメント・グループの創設者であるエリック・ウェイス氏はツイッターで、原スラー委員長はビットコインをコモディティと宣言した2人目のSEC委員長であり、今後この分類が変更されることはほぼ不可能であると指摘した。

ただ、ビットコインにとってポジティブなニュースは再び価格の下落を招き、過去24時間の高値である21,478ドルから記事時点では20,635ドルまで下落した。