中国の検索およびWebサービス大手企業バイドゥ(百度)が、モバイル向けdApps(分散型アプリケーション)開発を容易にするバイドゥ・ブロックチェーン・エンジン(BBE)を公開した。2月14日、バイドゥのクラウドコンピューティング部門にあたるバイドゥクラウドが発表した。現在スマホでアプリを開発するのと同じくらいdApssの開発を簡単にすることを目指すという。
バイドゥクラウドは、オープンソースの商用プラットフォームこそが唯一のブロックチェーンOSとなりうると主張。BBEについて、DApps開発をモバイルアプリ同様に簡素化することを目的に、AI・ビッグデータ(Big Data)・クラウドコンピューティング(Cloud computing)からなるバイドゥの“ABC”テクノロジー戦略に基づき構築したと解説した。
BBEのデザインを手がけたバイドゥ・ブロックチェーン・ラボは、高いセキュリティを特徴とするトラステッド・コンピューティング環境、高性能と高スループット、スケーラブルなストレージ、クロスチェーン相互運用における高い信頼性、スマートコントラクト対応、コントラクトのセキュリティ監査といった6つの機能を念頭に設計したと述べた。
BBEは、バイドゥ・プライベート・クラウドと互換性も備えており、顧客は、柔軟なサービスとしてのブロックチェーン・アズ・ア・サービス(BaaS)によりさまざまなビジネス向けのdAppsを実装できるという。
さらにBBEは、現在利用可能なクラウドプラットフォームの欠点となっている、非効率な単一インスタンス(仮想マシン)、高額なデータストレージなどの改善を狙っており、幅広いブロックチェーン製品・商業開発の展開に良い影響を与えるものと考えられている。
バイドゥは、「スーパーチェーン(Super Chain)」プロトコルの設計概要を示したBaidu Blockchain White Paper V1.0を昨年9月に発表している。スーパーチェーンは、複数サイドチェーンをサポートするネットワークとなっている。