アンドレアス・M・アントノプロス氏の古典書「マスタリングビットコイン」が19日、中国の国営テレビチャンネル「チャイナ・セントラル・テレビジョン(CCTV)」で広告として放映された。
仮想通貨革命の基盤に関する有名なマスタリングビットコインは、2015年に初めて出版され、2017年に第2版がリリースさた。北京語の翻訳では、タイトルは仮想通貨ビットコイン(BTC)の言葉を避けるように編集され、「ブロックチェーン:資産のデジタル化への道」となっていた。
しかし、不思議なことにオリジナルの英語のタイトルは、編集された北京版とともに表紙には表示されたままだ。コインテレグラフ中国の情報と地元メディアによれば、最初の章のタイトル「ビットコインとは?」を含み、本の内容はそのまま残っている。
アントノプロス氏は25日、本の内容が残されているのを確認してツイートで肯定的な反応を示した。
「なんてクールなんだ。中国の全国テレビでマスタリングビットコイン第1版が紹介されている。タイトルはわずかに消毒されても(ビットコインの言及なし)でも、内容は同じだ。来年は中国を訪問したい。今回の件でより多くの機会と会議の招待状が増えるだろう」
CCTV’s promotion of the Chinese version of the 1st edition of Antonopolous’ book
本のタイトルからビットコインを削除する戦略は、分散型の仮想通貨に対する中国の強硬な姿勢と一致するように見えるが、元の英語タイトルとテキストの内容を残す選択は、コミュニティのコメンテーターによって異なる解釈がなされた。
ある人は、アントノプロス氏の「消毒」の表現は穏やかすぎると主張し、またある人は、ビットコインのメインストリームへの登場と翻訳本は、革新の肯定的支持として解釈した。
2013年以降、ビットコインは中国で合法通貨であると認められておらず、金融当局は仮想通貨の取り扱いを禁止されている。2017年9月には、法定通貨と仮想通貨ペアの取引とイニシャルコインオファリング(ICO)が禁止された。2018年夏には、オンラインとオフライン両方で反仮想通貨対策がさらに強化された。
このような規制やアントノプロス氏の著作タイトル編集などの状況はあるが、同国は中央銀行手動でブロックチェーン統合の長期的なビジョンを追求している。2017年に中銀はブロックチェーン技術の特許を他よりも多く出願したと報告されている。
今週、中国の仲裁裁判所は、ビットコインとアルトコインは財産として法的に保護されると確認した。これにより非公開で保有や譲渡が可能となる。