ビットコイン(BTC)価格は10月はじめの10,500ドルとう安値から、急速に11,000ドルまで回復した。アナリストは、BTCの突然のトレンド転換には3つの主な要因があるとみている。クジラによる蓄積、企業による需要急増、10,500ドルのサポートの強さだ。

クジラによるビットコインの購入

今週はじめ、ビットコインとイーサリアムのクジラからの強い買い需要があることが報じられた。クジラとは、仮想通貨市場で大量の仮想通貨を保有する個人のことだ。

Whalemapのデータによると、クジラはビットコインを10370ドルで購入しており、10月8日には10,570ドルのサポートで買い支えられていたと指摘されている。これはクジラが10,407ドルから10,570ドルのレンジでかなりの量のビットコインを購入したことを示している。

クジラは通常、ビットコインの買い需要と売り圧力の両方で大きな存在感を持っている場合があり、クジラの蓄積は重要な触媒となるだろう。

企業サイドによる需要の高まり

過去2ヶ月だけでも、2つの企業が大量にビットコインを購入した。

まずマイクロストラテジーは8月11日に2億5000万ドル相当のビットコインを購入したことを明らかにした。その後、さらに1億7500万ドル相当のBTCを追加で購入することも発表した。

マイクロストラテジーの発表に続き、大手決済企業であるスクエアは、5000万ドル相当のBTCを購入したことを明らかにした。

ベテランアナリストであるピーター・ブラント氏によれば、日次および週次のビットコインチャートは、スクエアによる投資発表後に「大きな買いシグナル」を示している。

ブラント氏は、ビットコインに投資する大企業の存在はBTCにとって非常に重要なイベントであると強調した

「グローバル企業が現在BTCをバランスシートに載せていることは大きな進展だ。週次および日次のチャートは、大きな買いシグナルを点滅させる準備ができている」

ビットコインの週次チャート 出典: Twitter

LMAXデジタルやバックトなど、機関投資家向けのビットコイン取引所の取引高は8月以降、継続的に増加している。

クジラによるビットコイン購入やハッシュレートの上昇といった基本的なファクターに加えて、BTCに対する機関投資家や企業による需要の高まりは、ビットコイン価格にさらなる勢いを追加している。

10,500ドルのサポートは維持

10,500ドルは過去3ヶ月間、ビットコインにとって重要なサポートレベルだった。これは歴史的にも重要であり、短期的な価格サイクルの中心的なレベルとして機能してきた。

テクニカル的には、10,500ドルのサポートレベルを維持することは、ビットコインの上昇トレンドを維持するためには重要だ。

ビットコイン取引所のネットフロー 出典: CryptoQuant

オンチェーン分析プロバイダーであるCryptoQuantのキ・ヨンジュCEOは、取引所のネットフローが1年ぶりの低水準に落ち込んでいると指摘している

通常、売り手側はビットコインを売却するために取引所にビットコインを預けている。したがって、取引所にあるビットコインの量が減少することは、売り圧力が低下していることを示唆している。

「BTC全取引所ネットフローは最近、今年最低の水準に達した。ほとんどの場合、強気相場が始まろうとしているとき、取引所ネットフローはマイナスになる可能性がある。2017年の強気相場でも同じだった」

売り圧力の低下、機関投資家や企業の需要の高まり、そしてテクニカル的な側面は、ビットコインが11,000ドルのレジスタンスをサポートに転換させることに成功したことを示唆している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン