ブラジルの商業銀行が仮想通貨取引所の法人口座を閉鎖しようとしている動きが見られている。

ブラジルの現地メディア、クリプトノティシアスが8日に報じたところによると、ブラジルの銀行大手バンコ・ブラデスコが仮想通貨関連の法人口座を停止しようとしているという。銀行側はマネーロンダリングなどを防ぐための措置としている。

ブラジル法務省傘下で反トラスト規制を担う経済擁護行政委員会(CADE)が2019年12月、「銀行が特定の仮想通貨取引所との契約を拒否することは独占禁止法違反にあたらない」との判断したことを受けて、銀行による仮想通貨取引所向けのサービス停止は違法ではないと判断したとみられる。

ブラジルの仮想通貨&ブロックチェーン協会(ABCB)はこの判断を反トラストから逸脱していると非難。バンコ・ブラデスコに再考するよう求めたが、「ABCB側の疑問や矛盾、不明瞭と指摘された箇所は全て規制に準拠している」と回答した

バンコ・ブラデスコ以外にも仮想通貨取引所の法人口座の閉鎖を進めているようだ。サンパウロ司法裁判所はこのほど、メルカド・ビットコインがブラジル銀行が法人口座を閉鎖するという判断に対して行った控訴を棄却した。