ベテラン先物トレーダーのピーター・ブラント氏は、イーサリアム(ETH)の価格が来月中に1268ドルまで下がる可能性を示唆した。一方コインマーケットキャップのコミュニティの1万5500人のメンバーのコンセンサスビューでは、ETH価格は6月30日までにおよそ3,131ドルに達しているだろうとの見方を示している。

イーサリアムネットワークは、待望のビーコンチェーンとの「マージ」とPoS(プルーフ・オブ・ステーク)への移行の最終段階に入っており、開発者は水曜日にRopstenテストネットのマージに成功したことを確認した

スケジュールが遅延する恐れはあるが、マージはすべてが計画通りに進めば8月に実現する予定である。PoSへの切り替えにより、イーサリアムネットワークのエネルギー消費は大幅に減少し、セキュリティも向上する。

しかし、ETHの価格は最近の心強い動きにほとんど反応せず、過去24時間で1.7%下落し、記事執筆時点では1788ドルで推移している。

ブラント氏は1975年から取引を行っており、過去にはビットコイン(BTC)の歴史的な高騰や暴落を予測して、仮想通貨コミュニティの注目を集めた存在だ。

もし、彼が描いたETHの弱気シナリオが実現すれば、今月はさらに29%の下落を記録することになる。

火曜日、ブラントは自身のツイッターのフォロワーに4月から6月までの月足チャートを強調し、市場のセンチメントが大きく変わらなければ、6月の残りはイーサにとって荒れる可能性があると指摘した。

トレーダーのCrypto Tonyも、自身のTwitterフォロワーに向けて同様のシナリオを強調し、ETHチャート上の下降トライアングルが無視できないほど「あまりにも明白」ではないか、と疑問を投げかけた。ただし、Crypto Tonyの弱気予想は1450ドルから1600ドルの範囲とやや高めだった。

しかし、コインマーケットキャップのコミュニティでは、ETHの近い将来について強気、あるいは少なくとも期待値が高いようで、1万5466人による投票の結果では6月30日までに平均価格3131.75ドルだと予想している。この水準まで上昇すれば、75.37%という巨大な上昇を記録することになる。

コインマーケットキャップでは、アセットページの下にあるタブを通じて、予測価格目標にコミュニティが投票できるようになっている。この予測とは別に、約8500人がETHがマージ直前の7月31日までに2981.27ドル(66.94%増)に達すると予想している。