ブロックチェーン基盤の新規株式公開(IPO)プラットフォームである証券取引所スプリンクルエクスチェンジ(SprinkleXchange)に、6月に最初の企業が上場するとみられる。ブルームバーグが5月17日に報じた

世界初のブロックチェーンベースのIPOプラットフォームを通じた株式上場企業が誕生するとされ、バーレーン拠点であるスプリンクルエクスチェンジ社のアレクサンダー・ウォーリンCEOは、今年1年で35社、今後3〜4年間で最大1,000社が参加すると見込んでいる。

同プラットフォームでは、支払い決済にイーサリアムブロックチェーンを使用しており、ユーザーは24時間にわたり上場企業の株式や仮想通貨の取引が可能だ。またスイス証券取引所シックスも、ブロックチェーンコンソーシアムR3のコルダエンタープライズプラットフォームを搭載したブロックチェーンベースのデジタル取引所のローンチを計画するなど複数の証券取引所がプラットフォームの構築を目指している。

ブルームバーグは、スプリンクルエクスチェンジの強みについて、「ブロックチェーンを重要視したアプローチにより主要システムが自動化されているため、従来の証券取引所と比べて時間とコストが節約できる」と説明している。

またウォーリン氏は業界の展望について以下のように述べた。

「我々には今回、先駆者であるという余裕がある。しかしいずれ、乱戦模様の市場になることは当然心得ている。これは VHSからストリーミングへの移行と同様で、ネットフリックスは業界の先駆者であり最初はうまくやっていた。しかし現在は多くのストリーミングサイトが存在する」

スプリンクルエクスチェンジは、時価総額2000万ドル(約22億)から2億ドル(約220億円)の企業に対して上場検討を勧めており、ウォーリン氏はこれまでに不動産業界やバイオテクノロジー業界、林業を含む非常に幅広い分野の企業が関心を示していると話した。


翻訳 ロシアンOLちゃん
14歳の時に来日してから日本が好きになり、日本語の勉強を始める。大学卒業後、商社、PEファンドなどを経て、現在ではブロックチェーン産業に携わり、SNSでロシアや欧州のブロックチェーン、クリプト情報を発信している。

編集 コインテレグラフ日本版