2020年の仮想通貨業界はどうなるのか。仮想通貨分野に特化したベンチャーキャピタルであるブロックチェーンキャピタルは、12日に公表したレポートの中で2020年の大胆予想を披露している。ステーブルコインや分散型金融(DeFi)、そして規制の問題が2020年のメインテーマとなりそうだ。

出典:Blockchain Capital ”State of Crypto 2019”

リブラの開発にゴーサイン

今年大きく注目されたフェイスブック主導の仮想通貨リブラ。今年6月にホワイトペーパーが発表されてから、欧米の政府を中心に反リブラの声が高まった。G20ではリブラを照準を当て、グローバルステーブルコインを規制していく方針も打ち出された。

しかし、ブロックチェーンキャピタルは2020年に「リブラにゴーサインが出る」と予想する。中国とのデジタル通貨競争に直面することで、米国の姿勢が変化するとみているようだ。

仮想通貨裁判でSECとは異なる判断

米証券取引委員会(SEC)は、メッセージアプリ「テレグラム」や「Kik(キック)」のICOを、米証券法に違反したとして起訴している。テレグラムやキックは、この判断に反発し、裁判で全面対決する姿勢を見せている。

ブロックチェーンキャピタルは、「裁判所が仮想通貨事件でSECとは異なる判断を行う」と予想。テレグラムやキック側が裁判で勝訴することになれば、SECによるICO規制の枠組み自体が根本的に変わってしまうかもしれない。

「DeFiでロックされる価値が50億ドル突破」

分散型金融は2020年も大きなテーマとなりそうだ。ブロックチェーンキャピタルは、DeFiでロックされる資金が50億ドル(約5400億円)を突破するだろうと予測する。

しかし、その一方でDeFiに対する規制も強化されるとも予測している。現在の仮想通貨取引所と同様に、マネーロンダリング対策(AML)や本人確認(KYC)のプロセスがDeFiにも求められ、「規制問題の最前線」になるとみている。

「ビットコインは過去最高値更新」

ビットコインはどうなるか。2020年にはビットコインは、17年12月に記録した過去最高値2万ドルを突破すると予想している。

一方で、ビットコインの需要増で、トランザクションフィーが100ドルを超えるとも予想。それによりスケーリングの議論が触発されるとしている。

ほかにも「仮想通貨企業が5億ドル(約540億円)以上で買収される」、「マカフィー氏が賭けに負ける」、「匿名通貨が主要取引所で上場廃止」などの予想も示している。果たして、2020年にこの予想がどこまで当たるのか、注目だ。