世界最大の資産運用会社である米ブラックロックが証券取引委員会(SEC)に提出した目論見書から、ビットコインデリバティブへの参入を準備していることが分かった。

ブラックロックが提出した二つの目論見書BlackRock Funds V と BlackRock Global Allcoation Fund, Incは20日、SECのウェブサイトに掲載された。双方ともに投資スキームの一部として、ビットコインデリバティブの可能性に言及している。ただ、時期やビットコイン先物などに関する明確な声明は出ていない。

目論見書には次のように書かれている。

「各ファンドはデリバティブと呼ばれる商品を使用することがある。これは一つ、または複数の証券や商品(金や原油)、通貨(ビットコインを含む)、金利、信用事由、指数(S&P500やプライムレート)から価値が生じる金融商品だ。」

上記のように、ブラックロックはデリバティブの様々なリスク要因について言及する際に、ビットコインを挙げている。ただ、ビットコインについて、非流動性リスクを指摘している。

「ビットコイン先物市場は、比較的新しい市場で、その他の先物商品ほど頻繁に取引されていない。そのため、ファンドによるビットコイン先物への投資は非流動性リスクを伴う可能性がある」

ブラックロックはここ数ヶ月でビットコインについて肯定的な発言を繰り返しており、機関投資家の関心が高まっていることが見て取れる。2020年11月には同社CIOのリック・リエデル氏はビットコインについて「金(ゴールド)に取って代わる可能性が高い」と述べている。

既報のように、ブラックロックは仮想通貨業界の経験をもつブロックチェーン担当者の求人を出していることが分かっている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン