仮想通貨ビットコイン、大口投資家でも「取り残される恐怖」が発生か

データによると、大口投資家が12,000ドルから15,000ドルの範囲でビットコインを大量に蓄積している。Whalemapのアナリストによると、企業やクジラのような大口投資家は通常、長期的な投資戦略を念頭において資産を蓄積するため、これはポジティブな傾向だという。

BTCの上昇サイクルをより強力にするFOMO

Whalemapのアナリストは、大口投資家によるビットコイン需要の最近の急増は、クジラによる「FOMO」であると述べている。

FOMOとは、取り残されることの恐怖（Fear Of Missing Out）の略であり、ある資産が急騰している時に投資家が取り残されることを恐れて、購入する傾向を指す。

Whalemapは、クジラクラスターが発生しているチャートを示し、機関によるFOMOが発生しているようにみえると述べている。

クジラのアドレス（1万BTCを超えるアドレス）がビットコインを購入し、長期間にわたって動かさない場合、クジラクラスターが出現する。

これは、クジラが最近購入したBTCを自身のウォレットに入れておく計画であることを示している。

クジラによるビットコインの積極的な蓄積は、10月以降の仮想通貨市場に存在する2つの主要なトレンドに基づいて発生した可能性がある。

第1に最近の上昇ラリーを通じて、ショート契約の清算が大幅に減少した。以前の序章ラリーでは、BTCがブレイクアウトした時には、1億ドル以上の契約が主要な取引所で清算された。これは上昇ラリーが短いスクイーズではなく、実際の蓄積フェーズであったことを示している。

第2に、スポット市場がデリバティブ市場をリードしており、その逆ではない。BTC価格が上昇しているとき、BTCの資金調達率が平均0.01％を超えることはほとんどない。

低い資金調達率は、先物市場でロングがマジョリティではなかったことを示しており、需要がほかの場所から来ていることを示している。

クジラによる関心が高まっていることに加えて、最近の上昇ラリーでは全体的な取引高が大幅に増加している。

オンチェーン分析企業であるSantimentのデータによると、ビットコインの取引高が約310億ドルであり、これは2018年1月6日よりも高いことを示している。18年1月6日当時も、BTC価格は16,350ドルで推移していた。

Santimentのアナリストは、進行中の上昇ラリーが2017年よりも取引高が豊富であると指摘している。

「1時間前にビットコインがコインベースプロで16,350ドルに達したことで、過去34ヶ月（2018年1月6日以降）で最高値を記録している。今週1週間の1日の平均取引高は310億ドルで、当時は185億ドルだった」

翻訳・編集　コインテレグラフジャパン