DeFi(分散型金融)の夏が終わった後、仮想通貨マーケットはビットコイン(BTC)に資金をシフトしている。今月初頭にはビットコインの取引高全体に占める割合(ドミナンス)が60%を突破し、過去最高値の2万ドルをつけた2017年以来の水準を記録した。
(出典:TheTie「他の主要仮想通貨に対するビットコインのドミナンス」)
取引高でビットコインのドミナンスが上がる一方、アルトコイン市場は低迷している。例えばアルトコインの雄であるイーサ (ETH)には同じ期間にビットコインと似たようなをドミナンス上昇は見られなかった。
ビットコインとアルトコインに明暗
今年、イーサ価格はビットコイン価格のパフォーマンスを上回っていた。今年の夏のDeFiブームでは、関連トークンが5〜20倍上昇し、アルトコインの熱狂を生み出した。
しかし、ビットコイン価格は短期で急上昇してアルトコインの価格は低迷を始めた。アルトコインからビットコインやステーブルコインへの資金の移動が起きているようだ。
スリー・アローズ・キャピタルのシュー・ジュー氏は、ビットコインの急上昇はアルトコインにとって弱気である理由を以下のように説明した。
「マネーとは(ゲーム理論の)協調ゲームでありビットコインはシェリングポイント(期待値の焦点)だ。あなたがどう感じるかは問題ではなく、コミュニティとは文字通り意味のないことだ」
主要仮想通貨取引所でも同じような傾向が見られる。分析会社Skewによると、フォビでもビットコイン取引高のシェアが増加している。
(Skew「フォビにおける主要仮想通貨の取引高シェア率」)
フォビは、ビットコイン供給量全体の1.1%をコールドウォレットに持つ取引所であり、仮想通貨の準備金ではOKExとバイナンスに次ぐ規模となっている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン