主要なマイニングと製造業の企業の幹部たちは、2024年に予定されているビットコインの4回目の半減期によって、ビットコインの価格が10万ドル以上になる可能性があると考えている。

コインテレグラフは、シンガポールで開催されたカナンのアバロン・ビットコイン・クリプトデー(ABCD)でのパネルディスカッション後、カナンの副社長デイビス・ホイ氏に話を聞いた。

ホイ氏を含むパネルにはシンガポール、カザフスタン、アラブ首長国連邦(UAE)のビットコインマイニングエコシステムの幹部が参加し、ビットコインマイニング報酬の半減期によって2024年にはビットコインの価格が10万ドルになると予想する意見が多数出た。

ホイ氏は、報酬がブロックあたり3.125BTCに半減することでビットコイン供給は大幅に減少し、一方で伝統的な金融機関がこのセクターへの投資に対する関心を高めているとコインテレグラフに語った。

「ブラックロックは10兆ドルの資産を管理している。全体の仮想通貨市場の時価総額は2兆ドルだ。彼らはそれの5倍を持っている」とホイ氏は述べた。

ホイ氏は、自身の予測は、世界最大の資産管理会社などが米証券取引委員会(SEC)に提出したビットコイン上場投資信託(ETF)の申請の結果に大きく影響を受けていると語った。「この資金が流入すれば、ビットコインの需要は増え、供給は減少し、価格は上昇する」とホイ氏は予測する。

また、ホイ氏は、マイナーの大半にとって、全時間帯のハッシュレートとネットワーク難易度が直接マイナーの収益性に影響を与え、競争の激しい市場環境での運用が難しくなっていると指摘した。マイニング報酬で電気代を賄えないマイナーはマシンをシャットダウンし、運用を続けるマイナーは2024年の半減期に向けた潜在的な上昇を見据えて行動するだろうとホイ氏は語った。

より効率的で強力なマシンにアップグレードできるマイナーはより良い収益性を維持できるとホイ氏は語った。特に、電気料金や管理費が高く付く米国のマイニング企業は苦境に立たされる可能性があるとホイ氏は予測した。

また、ホイ氏は、カナンが2023年第1四半期に財務損失を報告した企業の1つであることを認め、長期的な仮想通貨の弱気相場の影響を強調した。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン