ビットコイン(BTC)のテクニカル分析によると、7万4000ドルへのさらなる調整が起きる可能性がある。オンチェーンデータでは、クジラ(大口投資家)によるショートポジションの増加が確認されている。
上昇ウェッジが示す34%の下落余地
週足チャートでは、BTC/USDが上昇ウェッジ内で推移しており、現在はその下限トレンドラインにあたる11万ドル付近をテストしている。
週足でこの水準を下抜けると、ウェッジの弱気ターゲットである7万4000ドルまでの下落が視野に入る。これは現在値から約34%の下落幅に相当し、2024年3月に記録した高値水準とほぼ一致する。
また、価格とRSI(相対力指数)との間に見られる強気ダイバージェンスも、上昇基調の勢いが鈍化していることを示唆している。
アナリストのキャプテン・フェイビック氏は、「上昇ウェッジは典型的な弱気転換パターンであり、ビットコインの強気相場は終盤に差し掛かっている」と指摘する。
「ビットコインはまだウェッジ内で推移しており、現時点では強気派が主導権を握っているが、それも長くは続かないだろう。モメンタムは失われつつあり、ウェッジを下抜けた瞬間に急激な調整局面入りが予想される」
ベテラントレーダーのピーター・ブラント氏も、ビットコインが史上最高値12万6000ドルを再び超える前に「大きな揺さぶり」を迎える可能性を指摘した。
「80%の暴落時代はもう終わったと思うが、5万〜6万ドル台まで戻して“バナナの皮の下端”を試す展開はあり得る」と述べている。
複数のテクニカルおよびオンチェーン指標も、ビットコインが11万ドルのサポートを維持できなかった場合、7万4000ドルまで下落する最悪シナリオを示唆している。
クジラが1億4000万ドルのショートポジション
ルックオンチェーンのデータによると、ハイパーリキッド上のクジラが1億4000万ドル規模のショートポジションを構築したことが判明した。レバレッジは5倍で、清算価格は13万7700ドルとされる。
Another whale, 0xc2a3, just opened a 5x short on 1,240 $BTC($140M) on #Hyperliquid.
— Lookonchain (@lookonchain) October 15, 2025
Liquidation price: $137,700https://t.co/9PPQWCKRHj pic.twitter.com/3yLHGDKMAi
このクジラだけでなく、他の大口投資家もビットコインの下落に賭けるポジションを拡大している。 火曜には、先週BTCをショートしていた別のクジラが、10倍レバレッジで総額5億ドル規模のポジションを追加した。
一方、オンチェーンデータでは、未実現損益比率(NUPL)が「楽観」から「陶酔」に移行していることが確認された。これは過去の相場の天井に先行して現れる傾向があり、投資家心理の過熱を示している。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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