2日の仮想通貨ビットコインは今日未明につけた8450ドルから反発し、8600ドル台を維持している。新型肺炎などの影響によって、世界的に株安が進むなかで、ビットコインは波に乗れず、今年5月の半減期に向けて強気の予想をしていたアナリストたちもやや抑え気味になっている。

(出典:Coin360 3月2日午後19時00分)

そうした中でもやはりこの男はビットコインを信じている。

世界最大の仮想通貨取引所バイナンスのジャオ・チャンポンCEO(通称CZ)だ。

「ビットコインは直近の金融危機の後に作られた。この10年間で法定通貨や株が強い時も、ビットコインは900万%価格が上昇した。次の金融危機でどうなると思う?」

CZは特定の予測をしているわけではないが、新しい金融危機が発生して、株が急落した場合に、次はいつビットコインが高騰するか想像するよう促した。現在の不況の中でビットコインがまた、900万%上昇する10年が来るのだろうか。

半減期に向けて順調に推移

こうしたビットコインの急騰に期待されているのが今年5月に予定されている半減期だ。5月までは約2ヶ月ほどとなった。半減期は価格の上昇圧力とする予想が以前からある中で、現在の価格動向は順調なのだろうか。

ストック・フローモデル(S2F)で有名な仮想通貨アナリストPlanBは2日、「現在のところ順調だね」とコメントした。PlanBは2月、今年の価格動向については8200ドルを下回ることはないと予想しており、このレベルを維持できれば5月の半減期後には1万ドルに到達すると予想していた。

PlanBの予想通りになれば、半減期後から一気に急騰し、2021年12月までに10万ドルに到達する見込みだ。こうしたモデル指標から見るに、現在の調整局面も全て折り込み済みなのかもしれない。

ハッシュリボン

一方で半減期に向けてはマイナーの動きから1万ドル以上になる必要があると指摘する声がある。

仮想通貨トレーダーのアノンドランは、マイニングコストが現在7700ドルほどであることから、ブロック報酬が半分になる半減期後にはビットコインは15000ドル以上に回復するが必要だと主張。マイナーやその家族のためにも価格は上昇するだろうと指摘した。

同氏はビットコインの値動きに対するマイナーの売り圧力を可視化した「ハッシュリボン」が収縮していることから今回が価格の下落の底であることを示唆した。

ハッシュリボンはマイニングとビットコイン価格の影響を測る指標。採掘難易度が上昇することで弱小マイナーが活動を停止すことで売り圧力が低下し、マイナーの弱気サイクルが終わることで、価格の上昇余地を広げるという。リボンが圧縮したところが価格下落時の底と捉えられるものだ。