ビットコイン(BTC)は直近の高値12万6200ドルから30%下落し、現在は8万5000ドルのサポート付近で推移している。市場では7万ドル台までのさらなる下落を懸念する声も出ているが、オンチェーンデータは機関投資家や富裕層がBTCを積極的に買い増している状況を示している。

中規模トレーダーが1週間で5万4000BTCを追加
グラスノードによると、ビットコインのシャーク(100〜1000BTCを保有するアドレス)は、過去7日間で保有量を約352.1万BTCから357.5万BTCへ増やし、約5万4000 BTCを小規模保有者から吸収した。

これは2012年以来最速の積み上げペースであり、BTCが30%下落しているにもかかわらず、富裕層および機関投資家が強気姿勢を維持していることを示唆する。
2012年にはこれと類似した買い増しがビットコインの大規模上昇の前兆となり、BTCは1年以内に約10ドルから100ドル超へ上昇した。

同様の動きは2011年にも見られ、BTCが3ドル未満から14ドル超へ350%上昇した後に、中規模保有者による積極的な買い増しが発生していた。
こうした過去のフラクタルが再現されるなら、上値余地が残されている可能性がある。
ビットコインは長期保有者からの売り圧力に直面
一方で、1万BTC超を保有するクジラは過去2カ月の下落局面で主要な売り手となっており、シャークの買いでは吸収しきれない規模の供給を市場に放出している。

この不均衡は、カプリオール・インベストメンツによる最新レポートとも一致する。
同社の創業者チャールズ・エドワーズ氏は火曜のX投稿で次のように述べた。
「コインベースでの機関投資家の買いは前例のない水準(Zスコア15.7)に達しているが、同時に古参クジラや長期保有者の売りも何年ぶりかという規模で発生しており、相殺されている」

エドワーズ氏は、古参投資家による大量の売りが収まるまでは価格上昇が抑制される可能性があると指摘した。
さらにベテラントレーダーのピーター・ブラント氏は、弱気材料としてビットコインが放物線的上昇のサポートを割り込んだ点に注目。過去の同様の動きでは価格が約80%下落しており、このフラクタルが再現されればBTCは2万5000ドルまで下落する可能性があるという。
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