ビットコインがアルゼンチンで避難通貨として機能しているようだ。

アルゼンチンの法定通貨ペソが急落する中、ビットコイン(BTC)が60万ペソを突破し、過去最高を更新した。

(出典:CoinGecko 「ビットコイン/ペソの価格(上)と取引高(下)(過去180日)」)

また、アルゼンチンの仮想通貨取引所ブエンビット(Buenbit )によると、執筆時点(8月13日17時55分)でビットコイン価格は62万2377.13ペソ(約1万1742ドル)。coin360のビットコイン価格は1万1340ドルであることから、約400ドルほどのプレミアムが付いている。

アルゼンチン大統領選とビットコイン

きっかけになったのはアルゼンチンペソの急落。11日に投開票された予備選で左派のアルベルト・フェルナンデス元首相が現職のマウリシオ・マクリ大統領に15ポイント以上の差をつけて大勝したことをマーケットが嫌気。ペソ売りが進み30%ほど急落した。

アルベルト・フェルナンデス氏の背後にいるのは、「型破りな政策」で有名なクリスティナ・フェルナンデス前大統領。大衆迎合的な政策によって経済が悪化することをマーケットが懸念しているとみられる

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今回、ペソの価値が下落する中、避難通貨としてビットコインが投資家に殺到している可能性がある。

アルゼンチンの大統領選は、10月27日だ。

仮想通貨投資会社モルガン・クリーク・デジタル創業者のアンソニー・ポンプリアーノ氏は、「ペソが通貨危機に晒されることになる最初の通貨の1つになるかもしれない」指摘した

ビットコインETF延期

一方、13日のドル建てのビットコイン相場は横ばいだ。

SEC(米国証券取引委員会)が3つのビットコインETFの可否判断を延期したものの、市場は織り込み済みだったのか、際立った反応を見せなかった。次回の期限は、ビットワイズヴァンエックら10月13日(最終)10月18日(最終)で、ウィルシャー・フェニックス・ファンズ9月29日となっている。

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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版