ビットコイン(BTC)価格はここ数か月の間に上昇を続け、2万4200ドルという史上最高値を記録した。しかし、12月21日の株式市場が下落で始まったことを受け、BTC市場も調整に直面した。21日のビットコイン価格は6%下落し、その一方で米ドル通貨指数(DXY)は大きく反発した。
このような下落と不確実性を招いたのは、英国で報告されたコロナウィルスの変異株の出現だ。今年3月にコロナウィルスショックが市場を直撃したように、変異株の出現が大きな影響を与える可能性もある。
ビットコインの弱気の展開
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4時間足チャートでみると、BTCは21日に2万4000ドルから2万2000ドルまで急落した。
しかし、ズームアウトしてみると、いまだビットコイン価格は3ヶ月前のかかくよりも非常に高値に位置している。
したがって21日の下落は、経験豊富なトレーダーにとっては驚くべきものではないだろう。今後注目すべき価格については、上のチャートで示してある。しかし、弱気の動きを確認するためには、以前のレジスタンス領域で反落する必要がある。
2万3400ドルから2万3600ドルのレジスタンスで拒否された場合、より大きな下落となる可能性が出てくる。しかし、もし2万3400~2万3600ドルを上抜けることができれば、年末まで再び史上最高値値を更新する可能性がある。
1万8500ドルが重要に
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週足で見た場合、注目すべき価格は1万8500ドルの領域だ。週足ちゃーとでは、このレベルが過去最高値の前後に多くの合流点がある。
日足チャートでは、最近のハイアーローである1万7500ドルが重要になるだろう。言い換えれば、ビットコイン価格が、日足でこのレベルを超えていれば、強気の勢いは維持できるということだ。
週足では、1万2000ドルまで下落したとしてもp、チャートの上では強気の見通しになる。ただし、このような調整は一般的な20~40%の調整よりも大きいものになってしまう。そのような50%近い下落であっても、強気相場のサイクルを必ずしも壊すものではなく、押し目買いの機会を提供することになるだろう。
ドル指数の上昇による影響
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米ドル通貨指数(DXY)は、コロナウィルスを巡る不確実性を受け、今週に入って反発している。
投資家は危機や不確実性の時に安全を求める傾向があるため、そのような場合に短期的にDXYが高くなる可能性がある。この動きは、3月の相場急変時にも見られ、米FRBによる前例のない金融政策にいおって、DXYは過去最高をマークした。
時価総額は5500億ドルを再テストか
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仮想通貨全体の時価総額は、過去最高レベルで反落した。これは調整が間近に迫っている可能性を示唆している。
多くの場合、時価総額チャートはビットコインのみよりも市場の状態をよりよく表している。したがって、5500億ドルまで調整されるとなれば、ビットコインは1万8500ドルまで下落することになる。それ以上の下落を回避するためには、仮想通貨の時価総額5500億ドルというのが短期的に重要なサポートとなる。
特に、ビットコイン価格が1万8500ドル以上を維持し、そこから保ち合いの展開が始まれば、アルトコインは2021年はじめに利益を得る可能性がある。それまではコロナウィルスに対する懸念や不確実性が、市場の障壁となるだろう。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
ここに表示された見解および意見は、著者のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資とトレーディングにはリスクが伴うため、意思決定の際に独自の調査を実施する必要があります。