ビットコイン(BTC)は月曜、1日で4.34%の大幅上昇を記録し、前の2日間の弱気な値動きを完全に打ち消す「強気の包み足」を形成した。これにより、市場構造の転換が示唆され、回復基調がさらに強まっている。BTCは2日連続で10万5000ドルを上回る水準を維持しており、テクニカル的にも注目の展開となっている。

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Source: Cointelegraph/TradingView

ただし、市場心理は依然として分断されており、この強気パターンの信頼性を検証する必要がある。コインテレグラフは、2021年以降のビットコイン日足チャートにおけるすべての「強気の包み足」を分析した。

今回の分析では、強気の包み足を主たるシグナルとしつつ、次の追加条件を用いてパターンの信頼度を評価している。

  • 包み足が少なくとも直前2本のローソク足を含んでいること

  • パターンが調整局面の終盤で出現していること

  • 包み足の後に、構造の明確なブレイクが確認されること

この基準に合致した「強気の包み足」は、2021年1月以降で19回観測され、そのうち15回は数日から数週間以内に新たなローカル高値を記録した。成功率は約78%に達している。

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Engulfing pattern on the daily Bitcoin chart since 2023. Source: Cointelegraph/TradingView

注目すべきは、この19回すべてが広義の強気市場の中で発生していた点だ。2024年と2025年にはこのパターンが高値に繋がらなかった失敗例が2回確認されているのみだった。

それでも現在の強気市場の構造を踏まえれば、統計的にはトレンド継続の可能性が高く、ビットコインは再び高値を更新し、その後10万ドル付近を再テストする展開も視野に入る。

一方で、同様のパターンは2022年の弱気市場でも4回確認されているが、そのいずれも新しい高値にはつながらなかった。特に3回は2022年2月に集中しており、トレンドの文脈がパターンの有効性に与える影響の大きさを浮き彫りにしている。現在のような強気市場では、このパターンが機能する確率が格段に高まると考えられる。

2022年末以来の「明白に強気な」流動性状況を示唆

ビットコイン市場の流動性環境は、2022年末以来となる強気の兆候を示している。当時、BTCは1万6800ドルで底を打ち、わずか3カ月で価格が倍増した。スイスブロックの最新データによると、現在の流動性水準は2022年12月と同等まで回復しており、再び強気の展開が近い可能性を示している。

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BTCネットワークの成長と流動性 Source: Swissblock/X

マクロ環境や参加者、材料は当時と異なるものの、変わらないのは「流動性が戻れば、ビットコイン価格も追随する」という基本原則だ。現在の構造を見る限り、資金が再び市場に流れ込むことで、BTCが再びブレイクアウトに向かう体勢を整えているように見える。

今サイクルでは流動性の役割が大きく進化しており、ビットコインがマクロ資産として成熟度を増していることが示されている。2022年11月のサイクル最安値以降、ビットコインは5440億ドルを超える新たな資金流入を吸収し、ネットワークの内部流動性、つまり実現時価総額は9440億ドルという過去最高水準に達している。

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BTCの実現時価総額チャートSource: Glassnode

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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