米大統領選の結果はまだ決まっていないが、ビットコイン(BTC)は既に大きく反発しており、BTC価格は16,000ドル付近にまで達し、2018年1月以来の高値を記録した

ナスダックなど他の資産クラスも好調に推移しており、7%以上の上昇をみた。仮想通貨(暗号資産)市場では、イーサリアム(ETH)も上昇し始めている。

新しい最高値への最後のハードル

BTC/USDT 週足チャート 出典: TradingView

ビットコインの週足チャートは、15,800ドル~16,800ドルの間でレジスタンスに直面しており、新しい史上最高値に到達する前の最後のハードルとなりそうだ。

ビットコイン価格がここ数週間ですでに50%超の上昇となっていることを考えると、一気に突破口を開く可能性は高くないだろう。

いくつかの指標が示唆しているように、上昇ラリーは今や過度に拡大している可能性があり、これがさらに継続すると考えることは難しいだろう。つまり、トレーダーは、このような急激な上昇ラリーの後、一時的に利益を確定させる可能性がある。

したがって、週足チャートに基づく最も可能性の高いサポートゾーンは、11,600~12,000ドルのゾーンだろう。このゾーンは、過去数年間にわたって強固なレジスタンスとして機能しており、何度も上昇が拒否されていた。いまやこのゾーンが重要で健全なサポートとなりそうだ。

センチメントは「極端な強欲」に

仮想通貨市場のセンチメントを測る「恐怖・強欲指数」は現在、90の値を示している。これは「極端な強欲」に分類される。つまり、調整が発生しても驚くべきことではないと、トレーダーに警告している。

仮想通貨 恐怖・強欲指数  出典: Alternative.me

前回、恐怖・強欲指数が90以上の値となったのは2019年6月だった。この時には、3,200ドルから13,800ドルまで上昇した後、50%超の下落となる調整局面に直面した。

仮想通貨全体の時価総額にも注目

仮想通貨時価総額の週足チャート. 出典: TradingView

仮想通貨の時価総額は、最近の最高値だった3,900億ドルを明確に突破してみせている。

この突破によって、次のレジスタンスゾーンである5000億ドルに向けて上昇し続ける可能性がある。ただし、そのような上昇を維持するには、時価総額3,900億ドル以上を維持しなければならない。これを維持できれば、3,900億ドルのラインが新しいサポートレベルとなるだろう。

ビットコインチャートでの重要ポイント

BTC/USDT 日足チャート. 出典: TradingView

ビットコインの日足チャートは、BTC価格が16,000ドルのレジスタンスに接近しつつある。重要なサポートレベルとなるのは、第1に14,000~14,200ドルのゾーンであり、トレーダーは短期的に注目する必要がある。

16,000ドルの突破に失敗して調整が発生した場合、12,800~13,100ドルと11,600ドル周辺が、押し目買いの機会となる可能性がある。

全体として、現時点でのセンチメントは非常に強気であり、BTC価格は数年ぶりの高値圏にある。新しい史上最高値の前の重要なレジスタンスは16,000ドルだけだ。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

ここに表示された見解および意見は、著者のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資とトレーディングにはリスクが伴うため、意思決定の際に独自の調査を実施する必要があります。