仮想通貨ビットコイン(BTC)は重要なレジスタンスを突破して1万1000ドルを突破した。過去6カ月間、多くのアナリストが大注目していたレジスタンス突破とあって、過去最高値2万ドル回復も視野に入ってきたかもしれない。

(出典:Coin360 日本時間7月28日午前8時)

コインテレグラフのコメンテーターであるキース・ウェアリング氏は、長期間続いたレジスタンスは今後はサポートに変わるだろうと指摘。トレーダーの強気心理はますます増大するとみており、一段高を予想した

BTC/USD daily chart

(出典:TradingView「ビットコイン/米ドル(1日)」)

1時間足のチャートが示すように、ビットコインは今回の急騰によって2017年の最高値から続いた長期の下降トレンドを崩した。1万500ドルのレジスタンスを突破するにあたり、かなりの取引高も記録された。

執筆時点では、RSI(相対力指数)が買われ過ぎの水準にあり、強気派がマーケットをコントロールしていることがわかる。一般的には売りのサインとも解釈されるが、ビットコインの歴史的には売られ過ぎの水準が長く続いたままで最高値更新も観測された。

ただ、トレーダーは突然の急落にも警戒した方が良いかもしれない。

取引高が急激に減少することで9500ドルのレベルまで下がる可能性もある。Bitcoin daily price chart

(出典: Coin360 「ビットコイン/米ドル(1日)」)

コインマーケットキャップによると、仮想通貨市場全体の時価総額は3164億ドル(約33兆2000億円)。ビットコインの時価総額全体に占める割合(ドミナンス)は62.8%となっている。

ブルームバーグは、ファンダメンタルズからビットコインが今年中にも12000ドルを超えることを示していると報道。過去24時間で大規模な上昇が起きたことで、ビットコインが市場最高値の2万ドルを突破できるかどうかの予想が始まっている。

ブルームバーグは28日、Fat Prophetsのアナリストであるデビット・レノックス氏の「米国のマネーサプライには、実際に金を押し上げるのに十分な勢いがあるようだ 」とのコメントを紹介。「新型コロナウイルスが経済を破壊し続ける中、おそらくより多くの刺激策が取られるだろう。米ドルの下落につれて、金は明らかに上昇している。」と話した。

仮想通貨トレーダーのフィリップ・スウィフト氏はフィボナッチリトレースメントの黄金比から「最初の主要なレジスタンスは14000ドル付近になる」と予想している

コインテレグラフのテクニカル分析では短期的には11870ドルが短期的なターゲット、16997ドルが中期的なターゲットとして示されている。さらにはビットコインが大きな対称トライアングルのレジスタンスラインの上に追い込んでいることから、長期的には28881.90ドルがターゲットとなるとしている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン