ビットコイン(BTC)価格は、主要な仮想通貨取引所で2万9400ドルの史上最高値にまで達した。ビットコインは3万ドルという心理的なレジスタンスレベルまでわずか2%離れているだけだ。

3万ドルを突破すれば、市場への新たな信頼が高まることになるだろう。しかし、最後のテクニカル上の障壁が3万ドルのすぐ下に位置している。

BTC/USDT 4時間足チャート (Binance). 出典: TradingView.com

短期的には、売り手側は3万ドルのレジスタンスを死守しようとするだろう。取引所のオーダーブックをみれば、2万9800ドルから3万ドルのレベルに大量の売り注文がある。

2万9800ドルが重要なポイントに

バイナンスのオーダーブックのヒートマップ  出典:Material Indicators

バイナンスとビットフィネックスのオーダーブックには、2万9800ドル~3万ドルで大量の売り注文が示されている。これは、売り手がビットコインが2万9800ドルに達する前に反落させようと試みる可能性があることを意味するだろう。

“Loma”と呼ばれる仮想通貨トレーダーは、ビットコインが3万ドル前で拒否される場合、2万9800ドルから下落する可能性が高いと指摘している

ビットコイン先物のトレーダーたちは、BTC価格を抑制させようとしており、過去24時間で積極的にショートをしている。

コインベースやほかの主要取引所における先物の資金調達率は、最近の上昇にもかかわらず、約0.01%を維持している。時には0.01%を下回っているが、その際にはBTCのショートが行われていることを示している。

しかし、デリバティブやレバレッジのないビットコインのスポット市場の個人投資家は、BTCを蓄積させている。

12月31日、ビットコイン価格は史上最高値を更新した。Santimentのアナリストは、オンチェーンでのアクティビティが増加していることを指摘している。これは個人投資家による買いが蓄積していることを示している可能性がある。

コインベースではバイナンスのようなほかの主要な取引所よりも大きなプレミアムが見られたため、コインベースの個人投資家が新年に入ってビットコインを購入する動きがあたとみられる。

今後、ビットコイン価格が3万ドルに近づくにつれ、スポット市場でBTCを購入する個人投資家と先物市場でショートポジションを取る投資家との間で戦いが起こることになるかもしれない。

1月1日にビットコインは最高値を更新  出典: Santiment

次に何が起こるか?

短期的には、ビットコインが2万9800ドルにまで達するかどうかが重要となる。このレベルまで急騰しなければ、反落の動きにつながる可能性がある。そうなれば、一時的な調整につながるだろう。

ビットコインが難なく2万9800ドルを超えて急騰した場合、予見可能な将来には3万ドルを超える上昇ラリーが発生する可能性があるだろう。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン