5月にビットコイン(BTC)が3回目の半減期を迎えて以来、BTC価格は2倍以上になった。正確に言うと、BTCは半減期以来、110%上昇している。5月11日には8,566ドルだったが、今は18,000ドルを突破している。

仮想通貨分析企業チェイナリシス(Chainalysis)の11月19日のレポートによると、流動性と取引所への流入は、半減期から劇的に変化しているという。

チェイナリシスは、流動性のない、もしくは投資家が長期保有しているビットコインと、流動性があり、トレーダーが保有するビットコインとに分類している。

流動性ビットコイン(黄色)と非流動性ビットコイン(オレンジ) 出典: Chainalysis

チェイナリシスのデータは、新しい投資家が利用できるビットコインの数が今年初めに減少し始めた一方で、非流動的なBTCが急激に増加していることを示している。チェイナリシスでは、現在の流動性のあるビットコインの数は340万BTCであると推定している。

流動性のあるビットコインが減少しているのは、2020年を通じて機関投資家による大口の蓄積が原因ではないかと、チェイナリシスでは考えている。

「ビットコインの購入をアップルやグーグルへの早期投資と比較したヘッジファンドマネージャーのポール・チューダー・ジョーンズのような著名投資家から、総資産の1%をビットコインに投資したスクエアのような企業など、メインストリームの企業や機関投資家がビットコインに目を向けている」

仮想通貨ファンドを手掛けるグレイスケールは、多くの機関投資家を引き付けており、現在は50万BTC以上を保有している。保有するBTCの50%は過去6ヶ月間のうちに蓄積されたものだ。

また仮想通貨分析のグラスノードは、ビットコインマイニングの収益が半減期前のレベルに戻ったと報告している。半減期直後は1日あたりの収益は700万ドル程度だったが、現在では1日あたりの収益が2120万ドルまで回復した。

ちなみに、ビットコインだけが価格上昇となったわけではない。イーサリアムの価格も同じ期間に大幅に上昇している。5月11日以降、ETHは185ドルから482ドルまで160%以上の上昇となっている。

過去1年間のBTCチャート: BitcoinWisdom