ビットコイン(BTC)は8700~8885ドルで取引されており、比較的落ち着いた値動きとなっている。
現在、価格は上昇チャネルのトレンドラインを下回っており、日中のロウソク足は中立的な同時線となった。ビットコインが短期的な方向性で強気と弱気とが対立していることを示唆している。
出典: Coin360
投資家のセンチメントは?
興味深いことに、仮想通貨関連のデータプロバイダーであるThe TIEのデータによれば、ビットコイン価格の短期的な見通しについて、投資家がますます弱気になっていることを示している。
出典: TheTie デイリーのBTCセンチメントスコア(水色)と価格(青)
上のグラフで示すように、過去1週間のビットコインの値下がりはセンチメントの低下に対応している。The TIEは、デイリーのセンチメントスコアを「特定のコインについて、過去20日間と比較して、ツイッターでのポジティブまたはネガティブな会話がどの程度あったのかを測定したもの」と定義している。スコアが50未満であるれば、投資家がネガティブになっていることを意味する。
ツイートの量やビットコインへの言及と、取引量やスポット価格とは相関するとみられており、ソーシャルメディアでの仮想通貨関連のセンチメントは、多くの投資家が有用であるとみている。
出典: Alternative.me 仮想通貨 恐怖・強欲指数
もう1つのポピュラーなビットコインセンチメント指標である、仮想通貨の恐怖・強欲指数でも、強気なセンチメントが急激に低下している。現在、指標は「恐怖」を示しており、先週の「中立」からセンチメントが悪化している。
先週、ビットコインの価格が上昇チャネルのトレンドラインから反発した。チャネルは過去2ヶ月にわたって強力なサポートと機能しており、投資かはBTCが9300ドル以上を維持するとみていた。しかし、先週にBTC価格がチャネルを下抜けてしまい、強気のセンチメントが落ちている。
20日間移動平均線の突破が必要
9000ドル以下となり、上昇チャネルを下回っているものの、ビットコインの価格は足元では安定し始めている。MACDのヒストグラムの弱気のモメンタムは低下している。
9000ドルへの回復に向けて豆向きな展開になっているとはいえ、現在の価格は2020年の最高値である10,500ドルからの長期下降トレンドラインを下回って取引されている。より有望なサインは、20日間移動平均線(9240ドル)を上回ることだろう。
出典: TradingView BTC/USDTデイリーチャート
過去数日間、9000ドルと9100ドルは突破が難しいレジスタンスとなっている。5月20日に9800ドルから下落して以来、BTC価格は20MA未満に固定されている。
現在、価格は8900ドルに向かっており、8950ドルを突破できれば、9100ドル回復への扉が開くだろう。だが、9100ドルもしくは9200ドルですぐに反落してしまう恐れもある。
多くのトレーダーはまた、9300ドルが強固なレジスタンスになるとみている。そのため現在の価格でのエントリーはリスクに対して魅力的な報酬を提供していないとみている。
出典: TradingView BTC/USDT 1時間チャート
また、1時間ごとの時間軸では、ヘッド&ショルダーのパターンがみられる。つまり、8800ドルで反落すれば、右肩部分が完成し、価格が8700ドルまで下落する恐れがある。
ビットコインの価格は現在、4時間チャートでハイアーローを付けており、強気派は8700ドル付近で買いを入れている。短期的には、トレーダーは4時間足で9000ドルと9100ドルを超えて終値を付けるかを注視することができる。
ビットコインが8700ドルを下回った場合、可視範囲出来高からみれば、8550ドルが重要なサポートとなるだろう。ここを下抜けてしまえば、7700ドル~7450ドルのレンジまで下落する恐れがある。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
ここで表明された見解および意見は、著者独自のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資と取引にはリスクが伴うため、決定を下す際には、独自の調査を実施する必要があります。