ビットコイン価格はここ数週間、センチメントやモメンタムが鈍化し、こう着状態が続いている。これはとても自然な現象だ。
市場が上昇トレンドを再開する前には、調整期間が必要だからだ。調整の理由としてはマクロ経済、特に米国債利回りの上昇やクジラ(大口投資家)の売りが挙げられる。
しかしビットコイン価格は継続的な上昇に向けた重要なレジスタンスに戻ってきている。ここを突破できれば、再び史上最高値を更新する可能性が出てくる。
重要なレジスタンスは52000ドル

上図が示すように、ビットコイン価格は52000ドルのレジスタンスを突破するのに苦労している。このレジスタンス突破によって55000ドルから56000ドルに向かうことができるため、さらなる上昇に非常に重要だ。
ここを突破できなければ46000ドルに再び下落することになる。また、現在の最高値である58000ドルを17%下回っているためにBTC/USDペアのさらなる弱さが確認されることにもなってしまう。
しかし構造的に強気だと言えることは、レジスタンスがこれまでに何度もテストされていることだ。レジスタンスはテストされる回数が増えるたびに突破する可能性が高まる。
そのため52000ドルがテストされれば、55000ドルに向けた動きが生まれることだろう。
ドルは10年国債利回りとともに強さ示す

ビットコインの弱さの理由はドルの反発と10年債利回りの上昇だ。
しかし、チャートが示すようにこれらの上昇は現在、レジスタンスに直面している。この重要なレジスタンスが維持されるために、ドルがこれ以上強くなることはないだろう。92.50ポイントのレジスタンスが維持されれば91本との再テストが予想される。こうした動きはビットコイン価格の押し上げにつながるだろう。

国債も重要なレジスタンスエリアに直面している。これによって上昇の勢いが弱まるか、止まることになる。
利回り2021年にほぼ75%上昇している。これは大きな動きだ。そのため、特に利回りがレジスタンスエリアに入ると、下落の可能性が高まる。
ドルと利回りの上昇の動きが反転することはビットコイン価格にプラスの影響を与える。しかし、ビットコインが強気の動きを再開するには、まず最初に必要な幾つかのことに注目する必要があるだろう。
注目の動き

ビットコインにとって重要なのは、52000ドルの壁を突破するだけでなく、このレベルをサポートに反転させることだ。
もしレジスタンスがサポートに反転すれば、ビットコイン価格は56000ドルレベルまで急速に上昇する。しかし52000ドルも上抜けに失敗した場合は弱気の兆候となり、急落するかもしれない。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン