仮想通貨(暗号資産)ビットコインは13日に、仮想通貨取引所コインベース上で、10580ドルから10258ドルまで下落した。オンチェーンデータから、9時間で3%の下落はマイナーの売却によって引き起こされた可能性を示している。

マイナーはビットコインに売り圧力

この一週間を通して、オンチェーンアナリストは、マイナーが比較的大きな量のビットコインを売却していると述べている。

マイナーは取引所以外の仮想通貨市場で最も大きな売り圧力の一つだ。そのため、マイナーがマイニングしたビットコインを移動させると大きな売り圧力が発生する。

コインテレグラフは9月3日、大手マイニングプールからビットコインの資金の移動について報じている。仮想通貨分析企業のキ・ヨンジュCEOは次のように語っている。

「私の知る限りでは、一部の中国のマイニング業者はすでにマイニングによる投資利益率を達成している。強気相場になっていることから、新たなマイニング業者の競合が業界に参入してくることを望んでいないだろう。」

一方で仮想通貨データ提供企業のグラスノードによると、マイナーから取引所への資本流入を示す指標が5ヶ月ぶりの高値を記録。前回の急騰は8月中旬にビットコイン価格が1万2000ドルを超える2020年の高値を記録したときに見られ、その後すぐに1万ドルに向けて修正が行われた。

Bitcoin miners to exchange flow

(出典:グラスノード「ビットコインのマイナーから取引所への流れ」)

マイナーは定期的な売却によって、大規模なマイニングセンターの維持費を賄うことが可能だ、グラスノードは次のように指摘している

「ビットコインのマイナーによる取引所への流入はちょうど50.531BTCと5ヶ月間の高値に達した。以前の高値である44.479BTCは2020年8月14日に観測された。」

ビットコインがマイナー主導で引き起こされた反落から速やかに回復すれば、取引所の個人投資家から十分な需要があることが示される。しかし、ビットコイン価格が下がり続けている場合は、売り圧力を吸収するのに十分な需要がないことを示唆している。

トレーダーの短期的な動きは?

10500ドル付近で拒否されているにも関わらず、短期的にはトレーダーは楽観的な姿勢を示している。

トレーダーはこうしたレジスタンスレベルは、いきなり突破される可能性は低いと考えている。レジスタンスレベルでのわずかな拒否は歴史的に重要だ。

Byzantine Generalとして知られる偽名の仮想通貨トレーダーは、10500ドルへの最初の上昇時にショートコントラクトの清算が行われたと述べている。短期的には10100ドルへの小幅な反落を予想している。

「いつものように、流動性レベルはそこにある。流動性が奪われ価格が下落する、我々は再びいくつかの流動性をとったところだ。ここから再び上昇できるだろう、そうでなければ、10100ドルまで下がることもあるだろう」

The price chart of BTC with liquidation levels

(出典:Byzantine General)

また別の仮想通貨トレーダーであるスコット・メルカー氏は10500ドルの僚機がビットコインにとって大きなレジスタンスになっていると指摘。

このレベルの重要性から、大きな下落には至らないだろうと述べている

「最初のテストで大きなレジスタンスが破られることを期待してはいけない。また最初の拒否が大きな下落につながることもないだろう」

マイケル・ファン・デ・ポッペ氏もこのレベルが短期的にブレイクするための重要な壁であることを指摘。強気のトレンドが続くためには、上昇前に一度レジスタンスレベルとをテストし、新たにサポートとなっていることを確認する必要があるという。

「もしビットコイン価格が10450ドルレベルを突破した場合、10900〜11000ドルの間に重要なピボットが構築される」と話している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン