ビットコイン(BTC)が数日間にわたり9万ドルを上回る水準を維持したことで、仮想通貨市場の投資家心理は4月23日に2カ月ぶりのピークに達した。しかし、その後は上昇の持続性に対する懸念が強まり、やや冷え込みつつある。
4月23日、ビットコインが9万ドルを回復したことを受けて、恐怖強欲指数は100点満点中72を記録し、「強欲」の領域に突入した。ただし、4月25日時点では価格が安定しているにもかかわらず、このスコアは60まで低下している。
2カ月ぶりの高水準に達した投資家心理
このスコアに達したのは2月4日以来であり、当時はトランプ米大統領が関税措置を発表し、ビットコインが10万ドルを割り込んだ時期と重なる。今回は、ビットコインが3月6日以来となる9万ドル超を回復したことが背景にある。
4月23日から25日にかけて、ビットコインは9万1800ドルから9万4304ドルの間で取引されているものの、指数は徐々に冷え込みを見せ、24日に続いて25日もスコアは60に落ち込んだ。
実際、複数の仮想通貨アナリストは警戒的な見方を示している。10xリサーチのリサーチ責任者マーカス・ティーレン氏は4月23日、「我々のステーブルコイン発行指標が依然として高水準に戻っていないことから、現在のビットコインの上昇が持続するかについては慎重な立場をとっている」と述べた。
ビットフィネックスのアナリストも4月24日に、「ビットコインが米国株と比較して相対的に強さを見せているように見えるが、それが構造的なものかどうかはまだ確認されていない」と指摘している。
こうした慎重論がある一方で、強気な見方も根強い。MNトレーディング・キャピタルの創業者マイケル・ヴァン・デ・ポッペ氏は4月24日、「買い手が再び参入し、新たな史上最高値への道を進むことになるだろう」と予測している。
コインマーケットキャップのアルトコイン・シーズン指数によれば、現在の市場は依然としてビットコインに大きく傾いており、アルトコイン・シーズンのスコアは100点中わずか17にとどまっている。トレーディングビューのデータによると、ビットコイン・ドミナンスは64.39%に達している。
ビットコインの投資家心理が上向きに転じたのは、価格が8万ドル台中盤に達した頃からである。4月17日、仮想通貨分析企業サンティメントは、ソーシャルメディアにおけるビットコイン関連の投稿内容が強気に転換したと指摘した。
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