仮想通貨(暗号資産)データ提供企業のスキュー(Skew)のデータから、ビットコイン(BTC)オプション市場の投資家は短期的に慎重かつ弱気になっているように見える。投資家心理の変化はビットコインが7日間で17%も急落したことを表している。
(出典:トレーディングビュー「ビットコインの日足チャート」)
ビットコインは4日連続で1万ドルのサポートレベルを下回った。このように同じレベルを繰り返すことは弱気の表れであるというアナリストもいる。一方でビットコインが重要なサポートエリアで反発していると評価するアナリストもいるなど意見が分かれている。
BTCオプションデータ、今回は関連性が高い?
最近の反落では、100倍レバレッジで有名な仮想通貨取引所ビットメックスでは5000万ドルを超えるロングの清算はほとんど見られなかった。
通常、ビットコイン価格が5%から15%下落した際には、ビットメックスでは8000万ドルから1億ドル以上の清算が発生していることが多い。
主要な先物取引所での流動性の低さは、建玉が少ないことに起因している。
先物市場のデータによると、今回の売り圧力の大部分は連鎖的な清算によるものではなかった。むしろ、マイナーやクジラ(大口投資家)が利益を得ようとしたことで、9月の急落の引き金となった可能性が高い。
先物市場が停滞しているため、短期的にはオプションデータが重要になるだろう。仮想通貨市場のトレーダーは一般的にビットコイン取引をするために、オプションと先物の2種類のデリバティブを使用している。
(出典:スキュー「ビットコインオプションの建玉合計」)
ビットコイン先物の建玉が減少している中で、オプション建玉は8月28日から回復を始めている。スキューは次のように述べている。
「ビットコインのオプションの流れは短期的には弱気、中期的には中立、長期的には強気を示している。」
トレーダーは短期的にどうなると予想している?
短期的にはトレーダーは主に3つのエリアを探っている。8800ドルでのビットコインのクジラの買い注文、9650ドルのシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のギャップ、10620ドルのCMEギャップの3つだ。
仮想通貨トレーダーのエドワード・モーラ氏は次のように説明する。
「CMEチャートは新しいギャップである10620ドルがある。ギャップのほとんど(90%)は数日で埋まり、10%の例外は長い時間がかかる(7月からある9650ドルのギャップがそうだ)。そのため、10620ドルのギャップが先に埋まると考えられる。」
しかし、Byzantine Generalとして知られる偽名のトレーダーは、ショートの引き金となるほどの相場の上昇はないかもしれないという。
「人々は『スクイーズ』について話し続けている。しかし、建玉は大きく下落し、資金調達率はベースラインだ。スクイーズするためのショートがあるのだろうか」
(出典:Coinalyze.net「主要取引所のビットコインの建玉」)
ビットコイン先物市場の建玉の減少と、1万ドルの再テストが繰り返されていることがビットコインの短期的な弱気をサポートしているようだ。23日で20%も下落した中で、次にどのような上昇となるかはまだわからない。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン