仮想通貨アナリストによれば、今月初めに発生した約120億ドル規模のビットコイン(BTC)の未決済建玉(OI)の清算が、価格上昇の再加速につながる可能性がある。
「これは市場の自然なリセットと考えられ、強気トレンドを維持するために不可欠な過程だ」と、クリプトクアントの寄稿者であるDarkFost氏が3月17日のマーケットレポートで述べた。
また、「過去の動向を見ると、このようなレバレッジ解消が起こるたびに、短期から中期的な良好な投資機会が提供されてきた」と分析している。
コイングラスのデータによると、2月20日時点のビットコインの建玉は614億2000万ドルに達していたが、3月4日までに19%減少し、497億1000万ドルまで低下した。
ビットコインの未決済建玉は490.2億ドルとなっている Source: CoinGlass
この動きは、トランプ大統領による関税政策や米国の金利見通しをめぐる不透明感によるボラティリティの高まりと連動している。
「トランプ氏の政策決定に関連する政治的不安定が引き金となり、大規模なレバレッジポジションの清算が発生した」とDarkFost氏は指摘した。
この間、ビットコインの価格は2つの重要な水準を下回り、昨年11月のトランプ当選直後の水準に接近した。2月25日には9万ドルを割り込み、さらに2月27日には8万ドルを下回り、11月以来の安値を記録した。現在、ビットコインは8万3400ドルで取引されている。
Bitcoin is down 14.58% over the past 30 days. Source: CoinMarketCap
Bitgetのチーフアナリストであるライアン・リー氏はコインテレグラフに対し、ビットコインが8万ドル台前半で推移する中、3月19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合が価格と建玉のさらなるボラティリティを引き起こす可能性があると語った。
「市場はFRBが金利を据え置くと大方予想しているが、予想外のタカ派的な発言があれば、ビットコインを含むリスク資産に圧力がかかる可能性がある」とも指摘している。
現在、CMEグループのFedWatchツールによると、99%の確率でFRBが金利を据え置くと市場は予想している。
記事執筆時点で、ビットコインの建玉は490億2000万ドルとなっており、過去5日間で約6.5%増加している。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。